住みたい場所から考えてみる
僕の場合は、ひょんなことから学生時代を過ごすことになった高知と、就職してから再び縁が深まった。結果、この地で起業することができた。運がよかったし、ありがたいと思っている。
一方で、何となく地方に移住してみたい、そこで仕事をしてみたいと思ってはいても、 「ここだ!」という出会いにはなかなか巡り合わない、という人も多いだろう。行き先の選択肢が出てこないために、なかなか計画や行動が前に進まず、憧れの段階で止まってしまっているというのはよく聞く話だ。
僕からアドバイスするとすれば、あまり難しく考えないこと。「一番行きそうもないところへ行こう」といういい加減な考えで、高知の大学に進学したのが、僕の場合はきっかけになった。まずはそれくらい気軽に考えてもいいのではないだろうか。
たとえば、寒さが苦手な人は、南に行くことを考えてみる。逆に、夏ごとに暑さにへきえきしている人なら、北に目を向けてみる。サーフィンが好きな人はサーフスポットを基準にして候補を選んでみる。
人に引っ張られてみるという手もある。たとえば、配偶者の地元はどうだろうか。街を歩いているとき、たまたま見かけたアンテナショップに入ってみて、自分に合いそうかどうか確かめてみる。一度でも「住んでみたい」と思った土地があるなら候補に入る。当たり前の話だが、今、ここで移住先を決めなさい! と迫られているわけではない。まずは縁をつくる、そのきっかけを起こすことが大切だ。気楽に、気楽に考えよう。
〈レッスン〉
仕事のことは横に置いて、住みたい場所を思い浮かべてみよう。できれば、近いうちにその地を訪れてみよう。頭の片隅で、そこに住むことを軽くシミュレートしながら。
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