総合満足度は「楽天ポイント」が3年連続第1位…もっとも満足度の高いポイントの使い道は〈金融商品の購入〉

「J.D. パワー2023年共通ポイントサービス満足度調査℠」より

総合満足度は「楽天ポイント」が3年連続第1位…もっとも満足度の高いポイントの使い道は〈金融商品の購入〉
(※写真はイメージです/PIXTA)

米国を本拠とする国際的なマーケティングリサーチカンパニー、J.D. パワー(ジェイ・ディー・パワー)より、共通ポイントサービスの利用実態、満足度に関する調査結果が発表されました。調査によって、貯めたポイントで金融商品を購入できるような金融サービスとの連携が利用者の満足度に大きく寄与することがわかりました。本稿では、ユーザーの満足度に影響をおよぼすファクターについて詳しくみていきます。

本調査のポイント

金融サービスとの連携は満足度向上に寄与

ポイントの貯め方と満足度の関係をみると、金融サービスとの連携でポイントを貯めているユーザーの満足度は総じて高いことが明らかとなった。

 

投資信託の運用成果に応じてポイント還元される「ポイント運用サービス」利用者の場合、満足度は755ポイントとなり、最も高いスコアとなっている。金融投資の要素やゲーム感覚を取り入れながらポイント増加を目指すことができるこのようなサービスは、共通ポイントサービスの満足度向上に有効と考えられる。

 

また、証券会社などを通じた株式取引や投資信託の保有残高に応じてポイントが付与される「金融サービスの利用」でポイントを取得しているユーザーの満足度は751ポイントと2番目に高いスコアとなった。

 

しかしながら、ポイント運用サービスの利用率は11%、金融サービスの利用でポイントを貯めているユーザーは4%と、いずれもまだ少数のユーザーしか利用していない状況にある。

 

金融サービスとの連携は満足度向上に寄与するものであり、今後のユーザー増加が期待される。

 

出典:J.D.パワー2023年共通ポイントサービス満足度調査℠
[図表2]ポイント取得方法別の総合満足度スコアと利用率 出典:J.D. パワー2023年共通ポイントサービス満足度調査℠

 

ポイント使用方法と満足度の関係においては、「証券会社などでの株や投資信託などの金融商品の購入」にあたってポイントを使用しているユーザーの満足度が737ポイントと最も高い結果となった。

 

投資意欲の高まりの中、貯めたポイントを金融商品の購入に充当できるような金融サービスとの連携は、満足度の向上に大きく寄与することがうかがえる。

 

出典:J.D.パワー2023年共通ポイントサービス満足度調査℠
[図表3]ポイント使用方法別の総合満足度スコアと利用率 出典:J.D. パワー2023年共通ポイントサービス満足度調査℠

 

共通ポイントサービス提供事業者においては、このようなポイント取得・ポイント使用両面での金融サービスとの連携を強化することによって、ユーザー満足度の向上や自社経済圏内の囲い込みの促進が今後期待されよう。

 

来春に一部の共通ポイントサービスと金融機関グループのポイントサービスとの統合が予定されており、共通ポイントサービスの競争環境は益々激化することが予想される。経済圏内の金融サービスとの連携を手間なく円滑な手続きで提供できるかが1つの競争軸になると考えられる。

 

ユーザーが保有する共通ポイントを、ある投資信託の基準価額を基に運用し、運用成果に応じてポイント増減させるサービス。ポイント運用サービスの代表的な例として「au PAY ポイント運用」、「dポイント投資」、「PayPayのポイント運用」、「楽天PointClubのポイント運用」などが挙げられる。サービス名はアルファベット順。

 

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