(※写真はイメージです/PIXTA)

不動産経営では、帳簿上経費として認められる費用と、経費として認められない費用が存在します。この費用の仕組みについてしっかりと理解していなければ、後々恐ろしい事態に陥る可能性も……。本記事では、不動産投資家のアユカワタカヲ氏による著書『1000年使える不動産投資最強成功術 失敗しない人だけが知っている不動産経営の定番』から、不動産投資で陥りがちな落とし穴について解説します。

成功者は知っている「デットクロス」の恐ろしさ

前頁では、税引き後キャッシュフローの計算方法をお伝えいたしました。不動産経営では、帳簿上経費として認められる費用と、経費として認められない費用が存在いたします。この2つの存在が不動産投資失敗の「罠」となります。

 

経費として認められる費用「減価償却費」は、購入の時に現金は出ていきますが、翌年以降毎年毎年は出ていかない費用です。でも経費として認められるので利益が圧縮できます。

 

一方、経費として認められない費用「返済の元金」は、毎年毎年現金が出ていきます、キャッシュアウトしていくのに経費として認められません。しかも「減価償却費」は、耐用年数毎年々減っていきます。「元金」は、元利均等方式で返済している場合、毎年毎年増えていきます。

 

キャッシュアウトしない「減価償却費」はどんどん減っていき、キャッシュアウトする「元金」がどんどん増えていく。この現象がいずれ恐ろしいことを引き起こします。それが、デットクロスです。

 

「デットクロス(DEBT・CROSS)」とは?

デット(DEBT=負債)の返済が年々増加し、キャッシュフローを圧迫し、帳簿上の利益が黒字にも関わらず、手元資金がほとんどなくなり、黒字に対する課税される所得税によって、不動産経営の収支がマイナスに転じてしまう現象です。

 

分かりやすく簡単にいうと、不動産賃貸経営を始めて、1年目の税引き後キャッシュフローが25万だったとして、2年が20万円になり、3年目に15万円になり、4年目突然、キャッシュフローがマイナス10万円になるような現象です。これがデットクロスです。

 

このデットクロスとは、不動産経営の破たん状態なのでしょうか? いえ、発生の原因を理解していただければ、お分かりいただけると思いますが、日本の税制上のもと、日本の金融機関から融資を受けて不動産経営をする以上、大なり小なりデットクロスは発生するものです。まずは、「デットクロスは必ず発生する」ということを知っておくことです。

 

不動産投資を勉強しないで物件を購入して、数年後デットクロスが発生して初めて事実を知り、怖くなって相場より安い金額で物件を手放してしまう方も沢山いらっしゃいます。ですから、いい意味でデットクロスを味方につけて事業を進めることが経営者に求められます。それでは、具体的なデットクロス解消法を見ていきましょう。

 

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※本連載は、アユカワタカヲ氏による著書『1000年使える不動産投資最強成功術 失敗しない人だけが知っている不動産経営の定番』(ごきげんビジネス出版)より一部を抜粋し、再編集したものです。

1000年使える不動産投資最強成功術

1000年使える不動産投資最強成功術

アユカワ タカヲ

ごきげんビジネス出版

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