採用コストを削減するための具体策
採用コストが増えてしまう原因を把握したら、現状の見直しをしましょう。採用コストには社内で発生する「内部コスト」と外注で発生する「外部コスト」の2種類があります。それぞれコストの内訳を算出し、どの項目を削減できるか見極めましょう。
採用コストを削減するための方法として、以下の7つがおすすめです。従来の採用手法を見直し、採用コストをできる限り削減するための参考にしてください。
1.SNSの活用
SNSを活用したソーシャルリクルーティングで、採用コスト削減が期待できます。
ソーシャルリクルーティングとは、求人媒体経由ではなく、Twitter・Instagram・LinkedInなどのSNSを活用して、ダイレクトに採用活動を行なう方法です。求人に関する投稿を掲載したり、候補者と直接DMでやりとりしたりすることで、求人広告費を抑えながら、自社が求める人材にアプローチできます。
実際にソーシャルリクルーティングを行なっている企業では、リクルーティング用アカウントを作成しているケースもあり、現在注目されている採用手法の一つです。
2.オンラインツールの導入
オンラインツールを導入することで、採用工数の削減、会場費や交通費などの内部コストの削減が可能となります。コロナ禍でオンライン会議ツールや録画面接を導入する企業が増えており、採用コストを削減するための方法としても活用されています。
また、会社側のメリットだけではなく、求職者が応募しやすくなったり、面接辞退者も削減できたりといったメリットも期待できるでしょう。
3.社員紹介制度の導入
求人媒体に頼らず、自社の社員に協力してもらうことで採用コストを削減可能です。
たとえば、社員の知人や人脈を通じて人材を確保するリファラル採用があります。リファラル採用を導入すれば、候補者を採用した際に支払う社員へのインセンティブのみに採用コストを抑えられ、求人広告費のような固定費はかかりません。
4.自社HPの活用
自社HPで求人を掲載すれば、採用コストを削減できるだけではなく、求職者に直接自社の魅力を伝えられます。また、求人媒体に頼ることなく、直接求職者とコミュニケーションが取れるため、効率的に採用の確度を高めることも期待できます。もちろん、自社HPの求人を見てもらうためには、まずは認知度を高めなければなりません。求人情報のほかに、有益な情報をコンテンツとして発信できればアクセス数を増やせます。
しかし、コンテンツ作成には時間がかかるため、まずは無料で掲載できる求人媒体やSNSとの併用がおすすめです。
5.ハローワークに求人掲載
ハローワークへの求人掲載には費用がかからないため、コストダウンに有効です。また、ハローワークに求人掲載することで以下のメリットが得られます。
・ハローワークの職員が、自社に合いそうな求職者に対して求人を直接紹介してもらえる
自社が求める人材に対して細かいターゲティングはできませんが、無料で活用できるため、ほかの採用手法と併用してみても良いでしょう。
6.トライアル採用
トライアル採用とは、国・自治体の助成金を活用して、一定期間求職者を試用雇用できる仕組みです。ハローワークや職業紹介・人材派遣業者からの紹介により、コストをかけずに適性を見極められます。
導入するには一定の条件がありますが、求人媒体を利用する必要がなく、離職によるリスクも回避できるため、ぜひ検討してみてください。
トライアル採用の諸条件については、厚生労働省※2が公表しています。具体的に検討を進める際にはご覧ください。
7.アウトソーシングの活用
アウトソーシングとは、自社の業務を一部外部に委託することです。アウトソーシングを活用すれば、社内のリソースが不足した場合でも採用活動による人材確保の必要がないため、採用コストを削減できます。人件費や福利厚生、固定費、保険負担料も抑えられるため、長期的なメリットも得られます。
また、外部委託先の業者や人材は、高い専門知識を持っている場合も多く、人材を雇い入れるよりも効率的に業務を遂行したり、アドバイスを得たりすることが可能です。
コスト削減だけでなく費用対効果も意識しよう
採用コストを削減できれば、採用活動を積極的に進めやすくなります。しかし、コスト削減だけに注力するあまり、自社が求める優秀な人材からの応募が減ってしまう可能性も否定できません。
採用コストの削減だけを考えるのではなく、採用活動における費用対効果への意識が重要です。1人あたりの採用コストを算出して費用対効果を高めれば、より効率的な採用活動を推し進められます。
まとめ
採用コストの増加は、企業の積極的な採用活動の足かせとなります。採用コストをできる限り削減し、費用対効果を高めれば、効率的に自社が求める優秀な人材の確保が可能です。
まずは採用コストの内訳を算出し、削減できる項目から着手しましょう。現在の採用手法のほかに、SNSや自社HPの活用、ハローワークへの求人掲載などの手段を検討してみてください。場合によっては、人材を採用するよりアウトソーシングを活用した方が、自社にとっては大きなメリットが得られる可能性があります。効率的な採用活動を進めるために、ぜひこの本記事を参考にしてみてください。
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