SNS運用の落とし穴…炎上とバズりは紙一重
SNS隆盛のこの時代、組織にとって悩ましいものが「炎上」という名の「災害」です。いつ発生するのか不明であると同時に、その準備や対応を間違えれば組織の利益やブランドを大きく損なうこととなります。
また、経営者や管理職たちが24時間、自組織に関わるすべてのSNSをチェックすることはできず、気付いたときには取り返しが付かない事態となっていることが大半です。
手始めに、過去に実際に起こった「SNS炎上事例」を考察しながら、炎上を起こさないためのマネジメントについて解説していきます。
Twitterなどに代表されるように、共感を得るためにツイートを投稿し、何千人何万人ものユーザーがリツイートしてSNSで取り上げられること・話題になることを、世の中では「バズる」といいます。ユーザーは、「バズりたい」「目立ちたい」「アカウントの価値を上げたい」などという思いを胸に、日々投稿を繰り返すものです。
一方では、その思いが強過ぎることで事実とは無縁な情報や過剰過激な投稿をしてしまい、悪い意味でバズる=ネット上での「炎上」となる事例が多く発生しています。よかれと思ってしたことのせいで個人情報が特定されたり、世の中に晒されたりして取り返しのつかない大事故となるケースもあとを絶たないのです。
実際にあったSNSの炎上事例
今回は、芸能人や一般人のTwitterでの炎上事件について、炎上が起きる理由と併せてご紹介していきます。
不平不満や批判を投稿したケース
・某アーティストが海外公演において、日本人ファンに対する不満をツイッターで暴露して炎上
・某芸人が仲間の謝罪会見に、批評ツイートして炎上
上記をまとめると、特定の事象や他者のコメントに対して自分の意見や批判をSNSに上げたり、自身の感情をSNSにぶつけたりしてしまい、炎上するケースであるということです。
裏アカウントと表アカウントの利用が問題となるケース
・某大学のミスコン裏アカウント事件で、自作自演ではないかと疑いが上がり炎上
・就活生の裏アカウントを調査した結果、採用面談時の好青年像とは真逆のイメージが発覚して炎上
最近では、SNS利用者は複数のアカウントを持つことが当たり前になりました。企業が採用面談前後に就活生の裏アカウント調査を専門の調査会社へ依頼するケースも増えているということです。とある学生の裏アカウントの事例では、大学教授や採用面接官に対して、「ゴミ」「死ね」などとつぶやく投稿もあったそうです。
企業の公式アカウントが炎上したケース
・某企業公式アカウントが、原爆投下の日に投稿した表現が不適切として炎上
・某企業公式アカウントが、企業PRを行い、その際のイラストが性的消費として炎上
企業が自社の公式アカウントで社会的・常識的に不適切な投稿をしたことにより炎上するケースです。SNSはマーケティングの効果を期待できるツールですが、上記のような炎上が発生することで逆に企業の評価を下げ、市場からの信頼失墜という事態を招くこともあります。
「迷惑行為」により企業が炎上したケース
・某コンビニ店でアルバイトがおでんを什器から直接取って食べて吐き出す様子を投稿して炎上
・某飲食チェーン店でアルバイトが業務用の大型冷蔵庫に入った写真を投稿して炎上
寿司チェーン店での事件は企業の従業員ではなく、来店した客が起こした事件ですが、SNSにより、企業が多大な被害を被った事件として挙げています。
SNSの利用者が投稿を通じて自身の犯罪、詐欺、嘘、そのほかの反社会的行動をSNSへ曝けだすことで承認欲求を満たそうとする行為を指すともいわれています。組織では、このような迷惑行為はアルバイトだけでなく、社員レベルでも起こり得る事態として未然に防ぐ策を構築しなければなりません。
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