じつは「社内の個人デスク」が生んでいる“思わぬデメリット”…「個人デスクを廃止」にした会社が得た“驚きの成果”

じつは「社内の個人デスク」が生んでいる“思わぬデメリット”…「個人デスクを廃止」にした会社が得た“驚きの成果”

社内における個人デスクは「個人が自由に使える空間がある」というメリットの一方で、個人の管理によって乱れたり、人数分のデスクがスペースを圧迫するといったデメリットも多くあります。企業の経営者や個人事業主向けに、経営の一方策として「捨てる」ことの重要性を問う本連載。組織変革プロデューサー・小早祥一郎氏著書の『8割を捨てて2割に集中する 捨てる経営 (捨てると会社の本質が見えてくる→どうすれば儲かるのかわかる!)』(スタンダーズ)より、一部抜粋して紹介します。本稿では、個人デスクをなくすメリットや必要に応じた個人デスクの使い分けについて解説します。

 

個人デスクのメリット

子どもの頃、「会社員って、何をするのかな?」と疑問に思っていました。『働く人図鑑』のようなものをめくると、デスクに座って書き物をしているネクタイを締めた男性に「会社員」というテロップがついていました。

 

しかし、当然ながら、仕事をするためのツールのひとつがデスクなのであって、デスクに座るのが仕事ではありません。ただ、世の中には、個人デスクに座って、一日中何をしているのかよくわからないような人もいます。

 

個人デスクのメリットは、個人が自由に使える空間がある、ということでしょう。

個人デスクのデメリット

一方のデメリットは、「個人デスクが治外法権になり、乱れがちになる」「自分のデスクの居心地が良く、居ついてしまう」「在勤状況に関わらず、人数分のデスクが必要で、スペースを圧迫する」というようなことです。

 

個人デスクがあると、そのデスク周辺は、その人の管轄地域ということになり、他人が触ることはできません。中には、書類を山積みにしてグチャグチャにする人もいます。本人が不在のときに、問い合わせがあったときなど、周りの同僚が困ってしまいます。

 

それから、個人デスクがあると、ついついそこに居ついてしまいます。特に、営業や企画などの仕事の場合には、外に出ていって人と接することが求められるはずですが、デスクの居心地の良さが、腰を重くする要因になってしまいます。

 

そして、個人を固定したデスクの場合、今その場に何人いるかに関わらず、在籍している人数分のデスクを用意しなければなりません。営業職や現場監督などは、日中、ほとんど外に出ているはずです。スペースには大きな無駄が発生してしまいます。

個人デスクを捨てるメリット

そうしたことの改善に、個人デスクを廃止して、共有のデスクにする『フリーアドレス』が有効です。誰がどのデスクに座ってもいいようにするのです。

 

フリーアドレスのメリットは、「今その場にいる人数分だけデスクを用意すればいいので、省スペースになる」「共有のデスクなので、乱れにくい」「長居しづらい」というようなことです。

 

たとえば、全社員数が20名の会社で、そのうち、常にデスクに座って事務仕事をしているのは総務や経理の5名ほどで、残りの15名は営業や現場監督で日中はほとんど外出しているような場合、フリーアドレスならば、せいぜい10名分くらいのデスクがあれば間に合うでしょう。

 

そして、デスクは共有ですから、書類を積み上げておくことはできません。道具を放置しておくこともできません。使った都度、所定の位置に戻すことになります。

 

さらに、共有のデスクなので、長居しづらいのです。本来は外に出ていく職種の場合、長居すると、周りの目が気になります。なので、自然に外に出ていくようになります。

 

 

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8割を捨てて2割に集中する 捨てる経営(捨てると会社の本質が見えてくる→どうすれば儲かるのかわかる!)

8割を捨てて2割に集中する 捨てる経営(捨てると会社の本質が見えてくる→どうすれば儲かるのかわかる!)

小早 祥一郎

スタンダーズ

「社長、まず捨ててください」 「モノ」「情報」「壁」「商品・資産」「人間関係」「しがらみ」…会社にムダなものがなくなると、びっくりするほど業績が上がる! 「増やす」「加える」ではなく「捨てる」という逆転発想の成…

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