個人デスクのメリット
子どもの頃、「会社員って、何をするのかな?」と疑問に思っていました。『働く人図鑑』のようなものをめくると、デスクに座って書き物をしているネクタイを締めた男性に「会社員」というテロップがついていました。
しかし、当然ながら、仕事をするためのツールのひとつがデスクなのであって、デスクに座るのが仕事ではありません。ただ、世の中には、個人デスクに座って、一日中何をしているのかよくわからないような人もいます。
個人デスクのメリットは、個人が自由に使える空間がある、ということでしょう。
個人デスクのデメリット
一方のデメリットは、「個人デスクが治外法権になり、乱れがちになる」「自分のデスクの居心地が良く、居ついてしまう」「在勤状況に関わらず、人数分のデスクが必要で、スペースを圧迫する」というようなことです。
個人デスクがあると、そのデスク周辺は、その人の管轄地域ということになり、他人が触ることはできません。中には、書類を山積みにしてグチャグチャにする人もいます。本人が不在のときに、問い合わせがあったときなど、周りの同僚が困ってしまいます。
それから、個人デスクがあると、ついついそこに居ついてしまいます。特に、営業や企画などの仕事の場合には、外に出ていって人と接することが求められるはずですが、デスクの居心地の良さが、腰を重くする要因になってしまいます。
そして、個人を固定したデスクの場合、今その場に何人いるかに関わらず、在籍している人数分のデスクを用意しなければなりません。営業職や現場監督などは、日中、ほとんど外に出ているはずです。スペースには大きな無駄が発生してしまいます。
個人デスクを捨てるメリット
そうしたことの改善に、個人デスクを廃止して、共有のデスクにする『フリーアドレス』が有効です。誰がどのデスクに座ってもいいようにするのです。
フリーアドレスのメリットは、「今その場にいる人数分だけデスクを用意すればいいので、省スペースになる」「共有のデスクなので、乱れにくい」「長居しづらい」というようなことです。
たとえば、全社員数が20名の会社で、そのうち、常にデスクに座って事務仕事をしているのは総務や経理の5名ほどで、残りの15名は営業や現場監督で日中はほとんど外出しているような場合、フリーアドレスならば、せいぜい10名分くらいのデスクがあれば間に合うでしょう。
そして、デスクは共有ですから、書類を積み上げておくことはできません。道具を放置しておくこともできません。使った都度、所定の位置に戻すことになります。
さらに、共有のデスクなので、長居しづらいのです。本来は外に出ていく職種の場合、長居すると、周りの目が気になります。なので、自然に外に出ていくようになります。
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