3. 卒業促進枠
卒業促進枠は、「成長枠」または「グリーン成長枠」に申請したうえで、それとは別枠として、事業終了後3~5年で「中小企業から中堅企業へ」、「中堅企業から大企業へ」という上のグレードへ「卒業」した場合が対象です。
補助金額の上限は、「成長枠」「グリーン成長枠」の上限額に準じます。また、補助率は以下の通りです。
【卒業促進枠(スタンダード)の補助率】
・中小企業:2分の1(大規模な賃上げを行う場合は 3分の2)
・中堅企業:3分の1(大規模な賃上げを行う場合は2分の1)
4. 大規模賃金引上枠
大規模賃金引上枠は、成長枠・グリーン成長枠の補助事業を通して、大規模な賃上げに取り組む中小企業等が対象です。継続的な賃金引上げに取り組むとともに、従業員を増やして生産性を向上させる必要があります。
すなわち、成長枠・グリーン成長枠に申請するとともに、補助事業実施期間の終了時点を含む事業年度から3~5年の事業計画期間終了までの間に、以下の要件をみたすことが要求されています。
【大規模賃金引上枠の要件】
・事業場内最低賃金を年額45円以上の水準で引き上げる(賃金引上要件)
・従業員数を年率平均1.5%以上増員させる(従業員増員要件)
補助金額は100万円~3,000万円です。
また、補助率は以下の通りです。
【大規模賃金引上枠の補助率】
・中小企業:2分の1
・中堅企業:3分の1
5. 産業構造転換枠
産業構造転換枠は、国内市場が縮小している等の構造的な課題に直面している業種・業態の中小企業等が、事業再構築に取り組むケースを対象としています。
【産業構造転換枠の要件】
・補助事業の終了後3~5年で付加価値額を年率平均3.0%以上増加、または従業員1人あたり付加価値額を年率平均3.0%以上増加させる計画を策定する(付加価値額要件)
・現在の主な事業が過去~今後のいずれか10年間で、市場規模が10%以上縮小する業種・業態に属しており、別の業種・業態の新規事業を行う(市場縮小要件)
・事業終了後3~5年で給与支給総額の年率平均2%以上増加させる(給与総額増加要件)
なお、「市場縮小要件」には、その地域の大企業が撤退して市町村内総生産の10%以上が失われると見込まれ、かつ、その大企業との直接取引額が売上高の10%以上を占める場合も含まれます。
補助金額は以下の通りです。ただし、廃業を伴う場合には、廃業費が最大2,000万円上乗せされます。
【産業構造転換枠の補助金額(下限・上限)】
・従業員数20人以下 :100万円~2,000万円
・従業員数21~50人 :100万円~4,000万円
・従業員数51人~100人 :100万円~5,000万円
・従業員数101人以上 :100万円~7,000万円
また、補助率は以下の通りです。
【産業構造転換枠の補助率】
・中小企業:3分の2
・中堅企業:2分の1