(※写真はイメージです/PIXTA)

立ち上げた会社を成長軌道に乗せ、スタートは順風満帆。ところが、がむしゃらに経営を牽引したツケか、体調が悪化。創業者はその座を譲る決断を。相手は旧知の人物で心配していないものの、融資関連の手続きで懸念材料が。そこで、実際にココナラ法律相談のオンライン無料法律相談サービス「法律Q&A」によせられた質問をもとに、創業融資における連帯保証人の変更について、寺岡健一弁護士に解説していただきました。

体調不良で「一人株主一人社長」の座を譲渡へ…

相談者のミヤビさん(仮名)は、銀行融資(信用保証委託付き)で2,000万円の創業融資を借入しました。創業融資では、連帯保証人は代表取締役が担う契約になっています。

 

会社自体は創業間もないものの、既に売上、利益ともに目標を上回る水準で、今後も黒字展開が見込まれています。

 

事業自体は順風満帆なものの、一つ懸念材料があります。相談者の持病が悪化しており、現場にも立てない状況。将来的にも健康不安な状態となっているのです。

 

状況は従業員も認識しており、社内には心配が充満しつつあります。このままでは相談者自身の代表としての信用問題にも関わりかねません。

 

そこで、相談者は会社の権利、代表取締役のポジションを他の信頼できる方に譲渡し、代表の座を降りようと考えています。人選も進めており、相談者の旧知の方が新たに代表取締役に就任予定です。

 

その方とは既に、財務状況や事業内容・計画について話も進めています。連帯保証人の変更についてもその方から同意をいただいており、事前に連帯保証人変更の同意書の締結も進めていこうと話をしています。

 

現在、会社は一人株主(100%)の一人社長。そこで、相談者が保有する全ての株式、権利を譲渡し、新代表取締役の変更手続きを進める形を考えています。相談者の今後の立ち位置としては、新代表の要望もあり、経営権は持たないものの、相談役として今後も経営をサポートしていく予定です。

 

新社長候補の方からは、融資について1点のみ、指摘を受けています。

 

「信用保証付きの融資は果たしてそう簡単に連帯保証人の変更ができるのか? 何かしらの理由がないと難しくなかったか?」との疑問です。

 

相談者もよくわからず、いまは、お互いに不明の状態です。今回は現社長、新社長候補ともに既に互いの同意を得た状態であり、焦点は連帯保証人の変更において、銀行側、保証協会側に同意がもらえるかどうかに絞られています。

 

そこで、ココナラ法律相談「法律Q&A」に次の2点について相談しました。

 

(1)信用保証付き融資で連帯保証人を変更する際、どんな条件が必要なのか。

(2)変更できる場合、前経営者として注意すべきことはあるか。

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