「グリーン枠」に特有の要件
「グリーン枠」は、温室効果ガス排出削減の取り組みの進捗状況に応じて、以下の3類型に分かれます。
【グリーン枠の3つの類型】
・エントリー類型:初歩的な取組を行っている、または取組の前段階
・スタンダード類型:高度な取組を行っている(従来のグリーン枠)
・アドバンス類型:高度な取組を行っており、かつ、所定の公的評価等の「+α」の要件をみたしている
「グリーン枠」は基本要件に加え、以下の要件を満たす必要があります。
◆エントリー類型、スタンダード類型、アドバンス類型に共通の要件(1)(2)
まず、エントリー類型、スタンダード類型、アドバンス類型に共通の要件として、以下の(1)(2)が要求されています。
(1)以下のいずれかに該当する事業であること
・A. 温室効果ガスの排出削減に資する革新的な製品・サービスの開発
・B. 炭素生産性向上を伴う生産プロセス・サービス提供の方法の改善
◆エントリー類型特有の要件(3)
エントリー類型においては、特有の要件として、以下の要件(3)が要求されています。
(3)要件(1)(2)に加え、以下のいずれかをみたすこと
・1. エネルギーの種類別に毎月使用量を整理し、事業所のCO2の年間排出量を把握している
・2. 事業所の電気、燃料の使用量を用途別に把握している
◆スタンダード類型特有の要件(4)
スタンダード類型においては、特有の要件として、以下の要件(4)が要求されています。
(4)要件(1)~(3)のすべてと以下のいずれかをみたすこと
・3. 開発に取り組む製品・サービスが、自社のみならず、業界・産業全体での温室効果ガス削減に貢献するものである
・4. 小売電気事業者との契約で、一部でも再生可能エネルギーに係る電気メニューを選択している
・5. 自社で太陽光やバイオマスなど再生可能エネルギーでの発電を導入している
・6. グリーン電力証書を購入している
・7. 省エネルギー設備の導入や再生可能エネルギーの利用によるCO2等の排出削減量や、適切な森林管理によるCO2等の吸収量を「クレジット」として国が認証する制度(J-クレジット制度)を活用し、自社での温室効果ガス削減の取組を環境価値として売却している
◆アドバンス類型特有の要件(5)
アドバンス類型においては、特有の要件として、以下の要件(5)が要求されています。
(5)上記(1)~(3)のすべて、(4)3.~7.のうち2つ以上に加え、以下のいずれかをみたすこと
・8. 「SBT(Science Based Targets)」または「RE100」に参加している
・9. 省エネ法の事業者クラス分け評価制度で『Sクラス』に該当するとされた
・10. 「2019 年~2022年」から所定の「省エネルギー診断」を受診してる、または、地方公共団体で実施する省エネルギー診断を受診している