「中心6区」を狙うべき理由
これまで大阪に住んだことがなく、土地勘があまりない方のために、中心の6区について、私の考えを交えながら、その特徴をお伝えしておきましょう。
■北区
大阪の代表的な繁華街にキタとミナミがあることは、ご存じではないでしょうか。もともと、キタといえば北新地を意味したようですが、近ごろは梅田駅周辺をキタと呼ぶことが多く、難波駅や心斎橋駅周辺がミナミと呼ばれます。キタを中心とする地域が北区です。
ここは大阪の中枢といってもよいエリアで、JRと阪急、阪神、大阪メトロが乗り入れる梅田駅(大阪駅)は西日本で最大のターミナル駅です。その周辺には多くの企業が集積するビジネス街が広がっており、大手企業の西日本支社や関西支社、近畿支店といった拠点の多くは、このあたりにあると考えてもよいでしょう。
梅田駅周辺と、大阪市役所や日本銀行大阪支店が建つ中之島、大阪高等裁判所が位置する西天満にかけてのエリアは、日本でも有数のオフィス街です。
また、梅田駅周辺は大阪最大の繁華街でもあり、2013年にオープンした「グランフロント大阪」をはじめ、大丸梅田店、阪急うめだ本店、阪神梅田本店といった大型商業施設が駅に直結しています。そして、それらをつなぐのが「ダンジョン」「地下迷宮」とも呼ばれる複雑で広大な地下街です。
そのほか、日本一長い商店街として知られる天神橋筋商店街や若い世代に人気の茶屋町も北区に属しています。
ワンルームマンション投資の対象として、6区のなかでも1、2を争う好条件がそろっていますが、地価が高いこともあり、物件価格も高額です。さらに、今後はうめきた2期地区開発事業「グラングリーン大阪」によって、いっそう地価上昇が見込まれているだけに、不動産投資に際してはしっかりとした戦略が求められます。
■中央区
北区のキタに対して、ミナミと呼ばれる繁華街は中央区に属しています。グリコやかに道楽の大型看板で知られるミナミの道頓堀界隈は、いまや大阪を象徴する光景といえますが、梅田周辺を核とする北区とは異なり、中央区は旧東区と旧南区が合区されて誕生しただけに、エリアによって街の性格が変わります。
歓楽街としての性格が強いミナミの繁華街は区の南側で、北側は碁盤目状に町割りされた船場や金融街として知られる北浜など、伝統的な商業地域になっています。そして、東側は大阪城を中心として、大阪府庁や大阪府警察本部、NHK大阪放送局などが集まる官公庁街です。
それぞれに街の性格が違うため、不動産投資にあたっては「中央区」というブランドに惑わされないよう気をつけたほうがよさそうです。
また、東側エリアは上町台地の一部にあたるため、区の中央あたりを南北に縦断する谷町筋を境にして、東西で高低差が激しいのも中央区の特徴です。平坦な街というイメージが強いかもしれませんが、船場や北浜の海抜1~3メートルに対して、大阪城付近の海抜は31メートルもあります。
中央区も地価が高く、高額な物件が少なくありません。とはいえ、キタとミナミの中間に位置するという好条件は魅力で、大阪の中心部でも空室リスクが最も低いエリアのひと
つでしょう。
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