大阪の地域性に合う物件の特徴
ワンルームマンション投資で最も重視すべきことは、入居者に長く住んでもらうことです。そして、入居者が退去してしまっても、すぐに入居を希望する方があらわれるような物件を選択することです。
では、大阪で多くの方に好まれるのは、どういう物件なのでしょうか。どの都市にも、特有の文化や地域性があるものですが、なかでも大阪はきわだった地域性をもっているといわれます。たしかに、私も長年大阪で暮らし、不動産という地域性の高い仕事に携わってきた経験から、そう感じることがあります。
その典型は、ものの値段に対する鋭い感覚でしょう。安直なドラマやバラエティ番組などの情報が浸透したせいで、大阪の方はケチだとか、何でも値切るといった吝嗇(りんしょく)なイメージが広まっていますが、私はそこに誇張とゆがみを感じます。たしかに大阪は「値段」に対して敏感な土地柄なのですが、より正確にいえば、価値と値段のバランスに対する評価が厳しいのではないでしょうか。いわゆる「コスパ」についての感覚が鋭いのです。
したがって、本当に価値が認められるものについては、出費を惜しみません。半面、いくら安くても価値が認められなければ、お金を出したがらない傾向があります。そうした点で「名より実」を取る風潮が、ほかの都市に比べて顕著だといえそうです。
大阪では「下層階」が好まれる
実際、マンションでも上層階より下層階が好まれる傾向があります。一般的に、マンションを選ぶ際には眺望も重要な条件のひとつとされますが、大阪では2階や3階といった下層階のワンルームマンションのほうが好まれます。同じ間取りであっても、上層階よりも家賃が安いからです。
また、近ごろのワンルームマンションはセキュリティ面でも充実した物件が多く、オートロックや防犯カメラはもちろん、警備会社による24時間監視サービスも決してめずらしくはありません。したがって、下層階でもセキュリティに関して上層階より劣っているとはいいがたく、そうしたことから月々の家賃が安い下層階が好まれるのでしょう。
たしかに、単身世帯のビジネスパーソンなら、日常的にゆっくりと窓の外の景色を眺めるような時間も習慣もない、という方が少なくないでしょう。それならば、月々の家賃が数千円でも安いほうがよいという考え方は合理的です。
もちろん、なかには眺望を重視する入居者もいますが、一般的にこうした傾向があることは、大阪でワンルームマンション投資を行うにあたって、知っておいたほうがよいでしょう。
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