■浪速区
浪速区の北側一帯もミナミに含まれる繁華街で、その玄関口ともいえる南海電鉄・近鉄電車・大阪メトロ・JRが乗り入れるなんば(難波)駅は梅田駅と並ぶターミナル駅です(駅は浪速区と中央区にまたがっています)。
また、区の南側には通天閣周辺の新世界や東京・秋葉原に並ぶ電気街として知られる日本橋といった個性的な街もあり、いかにも大阪らしい雰囲気を感じさせるエリアといえます。中心部のなかでは比較的、地価が安く、いわゆるB級グルメの人気店をはじめ、飲食店や娯楽施設も充実していることもあり、若い単身世帯向けのワンルームマンションが多いエリアでもあります。
ただし、インバウンド需要が好調だった時期には「民泊」向けの物件が急増しました。不動産投資の対象としては、若い世代の人気が高い魅力的なエリアですが、今後のインバウンドの状況が民泊物件にどのような影響を与えるのか、注視すべきかもしれません。とはいえ、地理的な好条件を考えれば、将来的にも人気が衰えにくいエリアといえそうです。
■天王寺区
区域の大半が上町台地にあたることから、大阪市内では最も地盤の強いエリアといえます。
そのせいか、大阪でも有数の高級住宅街や病院、伝統的な寺社仏閣が多く、とくに清水谷や高津、上本町から四天王寺にかけてのエリアは、日本で最も寺社仏閣が密集する地域といわれています。
また、大阪でも屈指の文教地区である夕陽丘や四天王寺近辺はファミリー層の人気が高く、落ち着いた住宅街として知られます。
一方、区域の南端に位置するJR天王寺駅は大阪南部で最大のターミナル駅で、駅の周辺はキタとミナミに匹敵する商業地でもあります。
駅を境にして南側は隣の阿倍野区になりますが、2014年に開業した「あべのハルカス」をはじめ、あべのキューズモールやあべのベルタといった商業施設が集まる人気エリアだけに、天王寺区の評価を高める要因にもなっています。
以上のように、中心の6区にはそれぞれに特徴があり、条件も異なりますが、いずれも将来にわたって発展と人口の増加が見込まれる人気の高いエリアです。そして、ワンルームマンションの物件数も充実しているうえ、法人需要が強く、物件価格の相場は東京の2分の1程度と割安なのです。ワンルームマンション投資を考えるうえで、好ましい条件が整っているのは間違いありません。
毛利 英昭
株式会社リンクス
代表取締役
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