幻の首都「大阪」
みなさんは、かつて大阪が首都になりかけたことをご存じでしょうか。日本の歴史をさかのぼれば、大阪は古代から首都や副首都として栄えていたのですが、近代でも明治維新の直後に、新しい日本の出発に相応しい都市として、首都の最有力候補とされていました。
結局、お金がなかった明治新政府は、大名屋敷を中央官庁に転用することで首都の建設費用を軽減できるメリットを重視して、東京に首都機能を集中させました。しかし、日本の歴史上、大阪は古代から現代にいたるまで一貫して首都に準じる大都市でした。
現在では、東京への一極集中の傾向が強まっていますが、地理的な条件が変わらない以上、今後も大阪が日本の最有力都市のひとつであることは変わらないでしょう。大阪が将来的にも大都市であり続ける見込みが高いことは、ワンルームマンション投資を考えるうえで、大変心強い事実です。
実際、大阪は都市としてどの程度の実力を備えているのでしょうか。具体的な数字を見てみましょう。まず、自治体レベルの人口ですが、大阪府は約878万4000人です(令和4年5月1日現在。大阪府ホームページより)。そのうち、大阪市の人口は約274万9000人となっています(同)。
大阪府は東京都、神奈川県に次ぐ全国第3位で、大阪市は横浜市に次ぐ全国第2位です。人口密度においては大阪市は東京23区に次ぐ密度、大阪府は東京都より上になっています。
また、大阪府のGDPにあたる府内総生産は約38兆9950億円で、府内には約44万社、大阪市内には約20万社の事業所が立地しています(内閣府「平成28年度県民経済計算」「平成28年経済センサス活動調査」より)。
もっとも、かつての「商都」というイメージは徐々に失われて、近年は東京の支店経済都市という位置づけが強まってきました。それでも、伊藤忠商事や日本生命、サントリー、大和ハウス工業、武田薬品工業、キーエンスといったグローバル企業が、いまも大阪市に本社を構えています。東京にはおよばないものの、現在も大阪が日本有数のビジネス拠点であることは間違いないでしょう。
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