(※写真はイメージです/PIXTA)

仕事が早く優秀なビジネスマンのなかには、部下や同僚の質問、相談に対して「あとは俺が(私が)やっておくから」と仕事を引き継ぐ人がいます。大学野球日本代表も経験した異色の経営コンサルタントである中田仁之氏は、このような人がはらむ「組織をダメにする可能性」について指摘します。周囲からは「頼りになる上司・同僚」というイメージを持たれることも多いタイプですが、なにがダメなのか、みていきましょう。

部下のパフォーマンスを最大化させる任せ方

私は主に上場企業を対象に販売促進やブランディングのサポートを、中小企業や個人事業主には売上拡大や組織力アップのサポートをしています。さらに「共感力」をベースにしたセミナーや連続講座、合宿研修なども運営しています。

 

私の会社は私ひとりですので、これらの事業をすべて1人で行うことは到底できません。ですので、たくさんの仲間とチームを組んで、クライアントの課題やニーズに合わせてチームを編成し、仕事を任せ、対応しています。

 

任せるということは「自分の責任のもとで、相手に委ねること」であると私は考えます。

 

私がチームとして取り組む仕事の中で「消費者キャンペーンの企画運営」というものがあります。『P』という商品を販売するために、購入者を対象に抽選でプレゼントを用意する、というものです。

 

キャンペーンを企画する際には、メインとなる購買者層の選定、購買者の心に響くプレゼントの手配、デザイン、キャッチコピーなど制作業務、事務局の運営など多くのスタッフの力が必要です。

 

もし万が一何か問題が発生した場合、すべての責任はプロデューサーである私にあります。ですので、自分の責任のもとで仲間に委ねています。

 

クライアントの求めるクリエイティブの質やレベルも私が熟知していますので、新しくチームに関わる仲間には、事前に何度も打ち合わせを重ねて完全に伝わったと私が感じるまで伝えます。そして、チームミーティングによって責任範囲を明確にし、それぞれの守備範囲を決めます。

 

ここまではイメージできると思います。大事なことはここから、任せた後です。

 

任せた以上、何も手出しをしない方が良いという方もいますが、それは任せたのではなく、責任と一緒に相手を放任することだと私は考えます。

 

任せた相手が期待通りに最大限のパフォーマンスを発揮できるように、そばにいてサポートするという姿勢が必要です。

 

部下に対して仕事を任せるのが苦手なリーダーの話です。

 

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※本連載は中田仁之氏の著書『困った部下が最強の戦力に化ける すごい共感マネジメント』(ユサブル)より一部を抜粋し、再構成したものです。

困った部下が最高の戦力に化けるすごい共感マネジメント

困った部下が最高の戦力に化けるすごい共感マネジメント

中田 仁之

株式会社ユサブル

困った部下(=指示待ち族、指示に従わない、手を抜く)にお困りのリーダーは経営者や管理職を問わず非常に多いようです。 ある「5つのメソッド」を念頭に、リーダーとしての「姿勢」をもう一度見直してみてみることで、あ…

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