(※写真はイメージです/PIXTA)

人材を早く育てるため、入社前に内定者の研修を行う企業が増えました。そのような「内定者研修」で、ビジネススキルを教えても「入社後、実務に十分に生かされていない」と頭を抱える企業が多いといいます。なぜなのでしょうか、みていきます。

 

「入社前研修」が実務に生かされていない現状

近年の人手不足の影響により、人財の早期育成を図るため、内定者研修を行う企業が増えています。多くの企業は、論理的思考やタスク管理といった、入社後にすぐに戦力化できる、いわゆる”ビジネススキル”の研修を行う傾向が強くなっています。

 

しかしその研修によって本当に早期戦力化できているかというと、研修内容が実務に十分に生きていない、という声もあがっています。そこにはどのような問題があるのでしょうか? 結論からお伝えすると、働く大人としての土台が強固ではないことが根本原因です。

 

ビジネススキルの前に、社会人として必要な”ヒューマンスキル”を身につけることが重要です。近年の内定者は、コロナ禍による対面でのコミュニケーションの経験不足によって、頷きや相槌が少ない、マスクをつけているので表情が乏しいなど、ともすれば相手に誤解や不快感を与えかねない振る舞いが染みついています。

 

内定者ができて当たり前だという考えではなく、働くうえでの基礎となる考えを教え、社会人になった際に働くベースができている状態を作ることが大切です。働くうえでのベースとなるのは、社会人としての「心・技・体」です。心は『精神力』・技は『技術』・体は『体力』を表しています。この3つをバランスよく鍛え、整えていくことが、働くうえで必要不可欠であることは周知のとおりです。

 

【メンタル】・【スキル】・【フィジカル】の3つの要素にわけて、内定者に伝えるべきことをみていきましょう。

社会人としての「心・技・体」の鍛え方

【メンタル】を鍛える

リアリティーショック(入社後に理想とのギャップに戸惑い、過度なストレスを抱えたり、モチベーションが低下してしまうこと)に悩み、休職や退職に追い込まれる新入社員を減らすためには、逆境を乗り越える「レジリエンス(回復力)」や「ストレスコントロール力」が必要です。

 

また、すぐにキレたり、注意されたら不貞腐れた態度をとったり、謝る言葉を発することができなければ社会人として失格です。そのためには「EQ(感情マネジメント力)」を高めておく必要もあります。プライベートの感情を引きずり、仕事のパフォーマンスにばらつきがあるようでは社会人としてのスタートラインにも立てないという意識を持たせることが重要です。

 

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