(※写真はイメージです/PIXTA)

新型コロナウイルス流行をきっかけとして、採用活動やインターンシップのオンライン化が進みました。しかし、選考のオンライン化にはいくつかの壁があると、600社の企業に新卒採用などの組織変革コンサルティングを実施する株式会社Legaseedの近藤悦康代表はいいます。どのように解決すればいいのでしょうか、みていきます。

 

ワークを行う説明会

個人はできるが、チームでの取り組みが難しい

会社説明会でワークを行う際、個人で何かをしてもらうのであれば、オンラインでもそれほど難しいことではありません。しかし、グループワークとなると、例えば100人参加の場合に10人ずつに分け、グループワークをオンラインで実践するとなると途端に難易度が上がります。

 

しかし、これはWEB会議サービス「Zoom」を活用することで解決できます。採用のオンライン化を考える企業の中でも、オンラインツールとして最も多く検討されているのがZoomです。現状のオンライン採用ではZoomを使わない手はありません。

 

Zoomには個別に部屋を分けて少人数でワークやディスカッションができる「ブレイクアウトルーム機能」が備わっています。ミーティングへの参加者を主催側が考える人数でグルー ピングし、それぞれのルームでディスカッションやワークができるのです。最大50ルームまでつくることができるので、仮に100人の参加者を5人ずつに分けてワークをさせるのでもまったく問題ありません。

 

さらに、Zoomには「ホワイトボード機能」というものがあります。パソコンの画面上にホワイトボードを表示させ、何かのテキストを書き込んだり(消したり)、絵を描いたり、写真を張り付けたり、投票をしたり、保存したりすることができます。ホワイトボード機能を使用することでディスカッションは活発になり、結果として「チームとしての一体感があった」という声を参加者からもらいました。

グループ選考の難しさ

参加者の反応が見えづらい

オンラインだと画面の向こうにいる学生の反応がわかりづらい、というのはよく懸念されるポイントではあるのですが、そもそも誤解です。オンライン化によって、むしろ逆にモニタリングしやすくなることがわかっています。

 

リアルな会場であれば、どこにどの候補者がいて、どのような発言をし、どのように行動をしているのかを逐一探して見ていかなければいけませんが、Zoomではそれぞれの参加者の表情が常時表示されているため、集中しているのか楽しんでいないのか、どんな動きをしているのか、誰が発言しているのか、といったことをすぐにモニターできます。

 

参加者側も、Zoom上のため質問もしやすかったり、気軽に声をかけやすかったりする雰囲気も生まれ、心理的距離感を縮めることにもつながります。ただし、社員は画面オフにしておいたほうが参加者にとっては見られている感がなくてよいでしょう。

 

個人ワーク中には、順番に電話をして状況や心境を確認することで、より丁寧なフォローをすることが可能です。他の参加者に聞こえないところで、進捗状況や自分の本音を伝えてもらいやすいので、本人の思考を理解しやすくなります。

 

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※本記事は、近藤悦康氏の著書『99%の会社が知らない「超・デジタル採用術」 オンラインでも応募者の心は「見える化」できる!』(徳間書店、2022年1月29日刊)から一部を抜粋し、再編集したものです。

99%の会社が知らない「超・デジタル採用術」 オンラインでも応募者の心は「見える化」できる!

99%の会社が知らない「超・デジタル採用術」 オンラインでも応募者の心は「見える化」できる!

近藤 悦康

徳間書店

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