(※写真はイメージです/PIXTA)

情報が溢れかえっている現代において、企業が熾烈な競争のなかで付加価値をもち、生き残っていくには「ウェブブランディング」が必要不可欠です。グッドデザイン賞の受賞歴もある事業家・デザイナーの佐野彰彦氏が、著書『経営者のためのウェブブランディングの教科書 新装改訂版』から、見る人の心をとらえて離さない魅力的なコンテンツを作り上げるために不可欠な3つのステップについて解説します。

ステップ3|ステップ1とステップ2をつなぎ合わせるアイデアや演出方法を考える

3つ目はステップ1とステップ2の間にあるギャップをどのように埋めていくかのアイデアや演出方法を考えることです。これについても具体例を挙げて見ていきます。

 

コンテンツの企画――3つのステップの一例
[図表2]コンテンツの企画――3つのステップの一例

 

・ステップ1|ターゲットの心理→「初心者でも楽しめる日本酒はないかな?」

・ステップ2|与えるべき結論→「『飲み比べ3銘柄セット』を試してみようかな」

・ステップ3|つなぎ合わせるアイデア→「人気の3銘柄へのこだわりを造り手が語る」

 

というように3つのステップで1組の「コンテンツの種」を生むことができます。これを「コンテンツセット」と呼んでいます。

 

「人気の3銘柄へのこだわりを造り手が語る」というアイデアから、実際に造り手の酒造りへのこだわりや工程を取材し、人気となっている銘柄の誕生秘話を記事にまとめ、そのページの下部に「飲み比べ3銘柄セット」の購入ページのリンクを設置するというようなアイデアを伴ったコンテンツができるわけです。

 

もちろん、ひとつの商品・サービスに対し「コンテンツセット」はひとつだけではありません。さまざまな角度からターゲットの心理を洗い出すことができれば、数多くの「コンテンツセット」をつくることができます。

 

サイト企画とコンテンツ企画の関係
【図表3】サイト企画とコンテンツ企画の関係

 

それらをすべて採用するわけではなくより有効だと考えられる「コンテンツセット」をピックアップしたり、アイデアをさらにブラッシュアップしていくことで「密度の濃いコンテンツ企画」が生み出されます。

 

また「サイト企画」と「コンテンツ企画」は常に連携させる必要があります。サイト企画で計画したウェブサイト全体の方向性を常時意識しながらターゲットの心理を読み、与えるべき結論を考え、つなぐアイデアを創出していきます。

 

先ほどの日本酒の製造メーカーの例をもとに、サイト企画とコンテンツ企画の例を示したのが【図表4】【図表5】です。

 

日本酒を製造するメーカーの企画例
【図表4】日本酒を製造するメーカーの企画例

 

コンテンツ企画
【図表5】コンテンツ企画

 

 

佐野 彰彦

株式会社smallweb/株式会社それからデザイン

代表取締役

 

経営者のためのウェブブランディングの教科書 新装改訂版

経営者のためのウェブブランディングの教科書 新装改訂版

佐野 彰彦

幻冬舎

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