(※写真はイメージです/PIXTA)

情報が溢れかえっている現代において、企業が熾烈な競争のなかで付加価値をもち、生き残っていくには「ウェブブランディング」が必要不可欠です。本連載ではグッドデザイン賞の受賞歴もある事業家・デザイナーの佐野彰彦氏が、著書『経営者のためのウェブブランディングの教科書 新装改訂版』から、企業価値を高めるためのウェブブランディングの方法について解説します。

ウェブブランディングを加速させるコンテンツアイデア

ウェブサイトの運営を成功させるポイントとして、運営体制の整備の他、もうひとつ「更新性の高いコンテンツを企画する」ことをお伝えしました。続いて、ウェブサイトに活気をもたらすためのコンテンツアイデアについて具体的に解説します。

 

① 開発秘話

消費者の関心が「モノよりコトに移り変わった」といわれて久しい時代です。もちろん機能や品質の良さは誰にとっても普遍的な魅力ですが、その商品やサービスがどんな思いでつくられたものか、社会や環境にどんな配慮がなされているか、モノの品質だけではない背景や周囲のストーリーにも消費者は着目するようになりました。

 

ブランディングを検討する際も、単に機能性をアピールするだけでは通用しにくい時代になり、商品・サービスに宿るストーリーや、それらを体験することで得られる感情までを丁寧に計画することが必要です。

 

そこでその商品、そのサービスがどのような発想から、どのような苦労を乗り越えて世に誕生したものなのか、舞台裏にフォーカスしたコンテンツが有効です。経営者の思いや開発者・製造者の奮闘記など、「モノの背景にあるストーリー」を知らせることで共感を呼び、それを安心して購入し、使う喜びを創出することができます。

 

② 対談・座談会

商品ではなく人にフォーカスすることは小さな会社のブランディングにおいては特に有効です。経営者と第三者との対談や、リーダーや若手社員の座談会など、その企業の理念や熱意を対談・座談会という形式で浮かび上がらせ、コンテンツ化することで読み応えのあるウェブサイトにすることができます。「どのような人たちがどのような思いで働いているのか」ということを伝えることは、商品・サービスのプロモーションに限らず、採用活動においても有効に働きます。

 

たとえば月1回更新の特集コンテンツとして「対談」をシリーズ化し情報に厚みをもたせていくことができれば非常に効果的です。

 

③ 活用例・使用例・レシピ

商品・サービスを実際にどのように使用するのか、使用することでどのようなことが待っているのか、その実例を紹介することも有効です。住宅メーカーであれば実際の建築例やプラン例などを掲載し、「もしこの会社で家を建てたらどんな暮らしが待っているのか」を想起させるようにコンテンツ化します。

 

食品メーカーであれば、それを使ったレシピの紹介などもターゲットにとって有益な情報となります。

 

次ページ必要に応じていくつもの役割を担えるウェブサイト

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