※画像はイメージです/PIXTA

親の会社を継ぐ場合、社内や取引先など周囲の納得を得やすいでしょう。自分の方針に合わせた経営ができるのも魅力です。ただしデメリットもあります。メリットとデメリットを比較し、適切に判断しましょう。

親の会社を継ぐデメリットとは?

働き方も経営方針も自分で決定できる自由がある事業承継ですが、メリットばかりではありません。決断する前には、デメリットについてもよく知った上で検討しましょう。

 

連帯保証がある場合は引き継いでしまう

親の会社を継ぐ際には、親が資金調達時に『連帯保証』を負っていないか確認が必要です。会社の承継においてはあらゆる資産を引き継ぐため、マイナスの資産である連帯保証も含まれます。

 

会社の経営が順調で、毎月決まった返済を続けられている間は問題ありません。しかし会社が破産すると、連帯保証を負っている経営者は、会社の借入を個人で返済する義務が生じます。

 

経営者個人に大き過ぎる負担がかからないよう『経営者保証に関するガイドライン』も定められました。ただし現段階では自発的に尊重することが求められている程度で、法的な拘束力はありません。

 

経営がうまくいくとは限らない

承継した会社の経営が順調で成長させられれば、大きな利益を得られる可能性があります。しかし必ずしもうまくいくとは限りません。判断を誤れば業績の悪化もあり得ます。どれだけ業績が好調な企業を引き継いだとしても、赤字に転落しないとは言い切れません。判断ミスが重なったり、景気悪化の影響を受けたりすれば、経営破綻や倒産に陥る場合もあります。

 

継ぐと決めたらやるべきことは多い

事業承継をすると決めたら、準備するべき項目はたくさんあります。後継者の教育期間に10年ほどかかっているケースもあるため、早い段階で現場の仕事に携わることや、会社の現状を把握することが大切です。

 

特に『事業承継税制』の特例措置には期限があるため、利用を検討しているなら期限に間に合うように進めなければいけません。また相続トラブルが発生しないよう、遺言書の作成といった準備が必要です。

 

事業に必要な資産を後継者へ確実に引き継ぐためには、経営者から後継者へ資産を売却する方法も検討します。さまざまな準備を進める中で、税務に関する相談が必要な場合は専門家へ相談しましょう。

 

 

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本連載は、税理士法人チェスターが運営する「税理士が教える相続税の知識」内の記事を転載・再編集したものです。専門家監修のもと慎重に執筆を行っておりますが、万が一記事内容に誤りがあり読者に損害が生じた場合でも当法人は一切責任を負いません。

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