(※写真はイメージです/PIXTA)

セミナーなどで手を挙げる人だけが意見や感想を持っているわけではありません。静かな人もいろいろな想いがあり、そういうお客に声をかけてケアすることが重要だといいます。世界142カ国の社員中2位の営業成績を挙げ、成約率98%を記録した和田裕美氏が著書『ファンに愛され、売れ続ける秘訣』(かんき出版)で解説します。

オリジナルグッズを販売する理由

■静かなファンを見過ごさない

 

共感で集まる「類友」だったとしても、やはりファンの方の1人ひとりの個性は違います。

 

積極的に手を挙げて質問する人もいれば、なかなか手を挙げられない人もいらっしゃいます。セミナーなどでは「人に声をかけることに躊躇しなくなる習慣を」「積極的に手を挙げること」など仕事で結果が出るためのアドバイスはしていますが、私ももともと手を挙げて質問するなんてできない人種なので、「手を挙げたほうがいいのはわかる、だけどとても勇気がいるんです」という、お客さまの心の声も聞こえてきます。

 

だからこそ、そういう静かなお客さまにはできる限り声をかけてケアをしてあげたいのです。

 

メールでもラインでもオンラインミーティングでも構いません。とにかく、こちらが待っていても何のリアクションもされないことが多いです(慣れてくると変わってきますが)。

 

でも、手を挙げる人だけが意見や感想を持っているわけではありません。サイレントな人もいろいろな想いがあるのです。だから私は、どんな場所でも「さみしい人をつくらない」と決めています。私のところに来た、すべての人が「ここに自分の居場所がある」と思って欲しいからです。

 

■ファンが求めるものは「想定外なもの」

 

「何を勘違いしているのか?」と言われるかもしれませんが、私はオリジナルグッズの販売をしています。言うまでもなく、私は作家でありセミナー講師に過ぎないので、おっしゃるような勘違いの自覚もあるにはあるのですが、奇特なファンの方たちがイベント会場でそれらのグッズを並んで購入してくださるのです。

 

本当にその光景だけ見ると、「アーティストのライブ?」と勘違いしそうな景色です。

 

そこに並ぶのは「前髪神さまトートバック」「イベントTシャツ」「前髪神さまハンカチ」「和田イラスト絵葉書」などなどグッズ屋? と思うくらいのラインナップ。

 

よく考えたらその会場にいらした目的は名目上「何かを学ぶため」なので、その人が「前髪神さま折り畳み式アンブレラ」(弊社のロゴマークにもなっている「前髪神さま」のキャラクターを使ったオリジナルグッズ)を購入するのは変ですよね?

 

でも、ファンになってくださるとその目的が変わってくるのです。「何かを得たい」という目的から「一緒にいたい」「共感したい」という目的へ。そして、とても大事に使ってくださいます。

 

もちろん、販売だけでなくノベルティーとして差し上げるものもたくさん用意しています。

 

ファンでない方にはあまり魅力的ではないものでも、ファンの方にとっては大切な記念であってつながりになるのです。

 

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本連載は和田裕美氏の著書『ファンに愛され、売れ続ける秘訣』(かんき出版)より一部を抜粋し、再編集したものです。

ファンに愛され、売れ続ける秘訣

ファンに愛され、売れ続ける秘訣

和田 裕美

かんき出版

売り上げを伸ばしたければ、新規顧客を開拓せよ──。以前はこう言われていた時代もありました。しかし今の日本では、新規顧客の開拓は年々、難しくなっています。日本の人口推移を長期で描いたグラフを見ると、右肩上がりで人…

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