やってしまいがちな失敗トーク
▶わくわくを持続させるためのムービートーク術
お客さまの未来MAPをつくり、ムービートークをしてわくわくした未来を描いてきたのだけれど、あともう一歩というところで、足踏みということはあると思います。
ここではそういった際のサンプルトークを紹介したいと思います。
ちなみに「ムービートーク」とは私の造語です。相手の脳内に映像のようなイメージが湧き起こるように、より具体的に立体的にその物事を伝えることを意味します。
たとえば、落語を聞いていると、何人もの人が話す様子やお茶碗やお箸がそこにあるようにイメージできます。おいしそうに蕎麦をすするシーンを見れば思わず唾液が出てきます。
舞台装置も演出も衣装もなく、座布団の上に着物姿の落語家が1人座っていて話すだけなのに鮮明なイメージが広がっていくのです。これこそが「ムービートーク」なのです。
人は自分でそれを想像できて初めてわくわくして動きたくなるのです。また、相手がイメージしやすい説明をすることはマナーだと私は思っています。
●証券会社
▶一度は申し込みを決意されたお客さまが、考え直し、迷いが生じてきてしまったケース
■相談&シーン説明
「未来づくりを一緒にやってみたのですが……」。証券会社に勤務している女性からの相談。
和田さんのセミナーで習ったことを活かし「積み立てをしていくと1年後にはこうなります。3年後には……」と、シミュレーションMAPを作成し、お客さまにわくわくしてもらうことができました。その方は月に10万円積み立てをしていくことを決意し、申込書に記入までいったのですが、印鑑をお持ちでなかった。
「家で押して、郵送しますね……」となってから、もう何日も送られてこない。こちらから電話をしたところ、「よく考えたら職場でも積み立てをしているし、どうしようか迷ってしまって……」と、あきらめたくない、ここからどういうトークをしたらいいのでしょうか?
×やってしまいがちなトーク失敗編
営業 「そうなんですか……確かに不安があるかと思いますが、せっかくお決めになったのですし……」
お客さま 「はい、そうなんですけど……」
営業 「会社の積立てはそんなに大変でしょうか?」
お客さま 「大変というか、合算すると負担が大きくて」
営業 「今はそうかもしれませんが、将来的には安心が大きくなる商品ですし、お申し込みされたほうがよいと思いますよ」
お客さま 「はあ……」
営業 「いろいろと大変なこともあるかもしれませんが、とりあえずいったんお申し込みになってみて、月々の負担が大きいようなら解約されては? 私ならそうします」
お客さま 「でも、やっぱり今はいいです」
営業 「そうですか……」
■[解説]
こういうケースの場合は、お申し込みの段階ですべての不安を払拭できていなかったか、家族に反対される可能性に対して何の言葉もかけていなかったことが原因です。お客さまが、購入後に不安にならないようにしてあげることが何よりも大事なんです。
しかし、そうなってしまったのですから、お客さまに寄り添いながら何がベストな方法なのかを施策したいですね。では、私が話してみますので、その時の反応を思い出しながらお客さま役をやってみてください。そしてお客さまの立場から、心の動きを感じてください。
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