理科・社会は、直前の対策でも点数が伸びる
▶理科
都立共通入試の特徴は、問題文がとても長いことと、実験が必ず出てくることです。そのため、知識を問われるだけでなく、問題文を読み取る力が求められると思います。実験やその結果についての知識は必須ですが、多くの文章を読みこなさなければならない問題形式に慣れておく必要があると思います。
また、大問3~6は、過去10年分を振り返ってみると、決まった領域が交代で出題されています。そのため、入試の年に出題される領域をある程度予測することができるでしょう。前年の出題などを見て、追い込み時期の勉強は、予測した領域を優先的に勉強する手もあります。
理科は実験とその結果の確認を。長い問題文に慣れておく。
▶社会
ほとんど全ての問題が、地図や統計、図表、写真などの資料を使って出題されています。単に知識を問うだけではなく、資料を読み解いて考え、答える力が試されます。また、地理・歴史・公民の各分野の一元的な暗記情報を問う問題ではなく、複数の知識を関連づけて解答する融合的な問題が出題される傾向が強くなっているようです。
統計データや資料を読み解く力、複数の情報を使って多元的に考える力が求められます。普段から、社会や政治、経済など身の回りの出来事に関心をもつことも大切かもしれません。
資料を読み解く、比較する訓練を。歴史は年表もポイント。
5教科の終わりに、国語について。受験勉強をサポートする中でよく感じたのは、国語力はあらゆる教科につながっている、ということです。例えば、英作文はどのような内容で英作をするのか、半分は日本語の問題です。論理的に文章を組み立てられるか、問いに対する的確な答えであるか、それを英語で間違えずに書けるか、を問われています。
数学は、条件などを含んだ問題文をきちんと読み込むことが正答につながります。受験を通して、他教科でも、国語の力は必要だと感じました。国語力があるに越したことはない、です。
努力した結果、波はありましたが、国語はなんとか平均レベルに到達できました。日本語の基礎力を上げたことに加え、過去問を解くことで難解な現代文を読み込めたこと、古文・漢文は基礎から勉強したことが、底上げにつながったのでしょう。
このように苦手教科でも、捨てずにやり方を考えて補強すれば、得点アップが十分期待できるのです。
最後に。勝負の入試では、焦ることもあり、ケアレスミスが出やすくなるかもしれません。ケアレスミスはできればなくしたい、できるだけ減らしたい。これは、全ての受験生にとって共通の思いでしょう。
・ラスト5分などと決めて、見直し時間を必ずつくる
・設問の読み間違いを防ぐため、最後まで読む。下線を引く
・最後まであきらめない
その1問、その1点がボーダーラインだと考えると、取れる点数は落とさないようにすることが、当たり前ですが大切です。できるだけケアレスミスをしない努力が合格につながっていくのです。
塚松美穂
ライター・教育アドバイザー
学習支援コーディネーター
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