「建築型」のメリット・デメリット
土地を購入して建てる「建築型」の場合、利回りが10 %以上、場合によっては12〜13%以上になることもあり、好条件の投資となります。ただ、それだけの数字を実現するのには、経験とスキルが必要となり、また建築途中のリスクも加わることは理解しておくべきです。
アパート運営のリスクには修繕に関する内容も含めて考えます。とくに中古アパートの場合は、築年数や使用状況に応じて修繕が必要になることがあります。しかもアパートは規模が大きいため、戸建てよりも修繕の回数が多くなるケースが大半です。
しかし、新築アパートであれば、建築工事自体の欠陥を除くと、向こう10年ほどは修繕費がほぼ生じないと考えられます。その分、急な出費に驚かされることもなく、入居率さえ安定していれば、落ち着いて運営していけるのが強みです。もちろん、入居者が退去したときの原状回復費はかかりますが、それは他の不動産でも同じです。
修繕費を加味する必要がないということは、収支の計算がしやすいということです。収支の見通しが立てば、それだけ投資計画もしやすくなります。
投資において最も避けるべきなのは、不確実性があることです。その点、将来を見通しやすい新築アパートはやはり、初心者にも向いていると言えるのではないでしょうか。
序盤戦の強い味方! 新築アパートに融資する金融機関
新築アパートの購入は、金融機関から融資を受けて行います。この点では、一般的な不動産投資と変わりません。ただ、融資を受けて物件を購入するということについては、中古アパートも同じです。そうなると、「先に(比較的価格が安い)中古アパートを購入してもいいのでは?」と思われる方もいるかと思います。
しかし、トライアングル不動産投資においては、あくまでも「新築アパート→中古アパート」という順番を推奨しています。たしかに中古アパートは価格が安いため利益が出やすく、利回りも高くなりやすいので、投資対象としては優秀です。
しかし、修繕などのテクニックが必要なことに加えて、先に買うことで、新築に対する金融機関からの融資が難しくなります。新築に対する融資を行う金融機関は、あなたの残債総額を見てくる傾向があるからです(一方、中古アパートに対する融資を行う金融機関は、そこまであなたの残債を厳しく見ない傾向があります)。
これまでにも繰り返し述べてきたように、不動産投資で重要なのは「物件を買い進めていくこと」にあります。
不動産投資の失敗でよくあるのは、自己資金を溶かしてしまい、それ以上物件を購入できなくなることです。その結果、資金が貯まるまで何もできなかったり、長期譲渡になるまで売れなかったりなどと、困ることになります。