自己資金不足という不動産投資の落とし穴
自己資金が不足することによって、次の物件に投資できなくなってしまうと、不動産投資は停滞してしまいます。不動産投資の基本は、物件の買い増しと保有・賃貸運営を繰り返していくことで、収入と資産を拡大していくことにあります。その点、買い増しができなくなってしまえば、その基本的な「勝ちパターン」が実現できません。
もともと日本人の多くは、借金をすることにマイナスのイメージを抱いている方が多いと思います。たしかに、借金をすることによって支払うべき利息が増えていき、自分の支払い能力を超えて借金を積み重ねていけば、いつかは返済できなくなってしまうでしょう。
その結果、自己破産や夜逃げなどをするケースも少なからずあります。
しかし、ここで重要なのは、「どのような理由で借金をするのか」ということです。遊興費やギャンブルなどで借金をしてしまうと、そのお金は会社の給料などで返済しなければなりません。会社の給料は急に増えることがなく、むしろボーナスなどが減らされてしまえば、返済するのも難しくなるのは当然です。
一方で、お金がお金を生む資産への投資や、将来的に収入増につながるものへの投資であればどうでしょうか。それらの投資は、使うことによって消えてしまうものではなく、自らの資産となります。融資を受けて不動産を買えば、金利の支払いはあるものの、不動産という自らの資産(収入源)が得られるのです。
同じ「借金(融資)」であっても、それを別の収入によって返済しなければならないのか、それとも投資した対象が生んだお金から返済するのかによって、形成される状況は大きく変わります。企業が金融機関から融資を受け、会社を大きくして経済をまわすように、不動産投資もまた経済的な活動なのです。
この発想をまだ持てていない方の多くは、投資というものの本質がまだ十分に理解できていない可能性があります。この段階であらためて投資の意義について理解し、その上で、実際の投資をスタートしていくことはとても大事です。ポイントとしては、「お金を生んでくれるものに、お金を支出する」という発想です。