アパートへの融資は新築と中古で審査基準が異なる
もう1点、重要なポイントとして、「新築アパートへの融資は年収が基準になる」ということが挙げられます。
とくにサラリーマンや公務員が融資を受ける場合、「年収に応じていくらまで融資できる」という判断がなされているのです。いわば属性で評価しているわけです。それに加えて、残債の総額もチェックされています。
具体的な金額は金融機関によって異なりますが、オリックス銀行のように「総債務額(住宅ローンも含む)がおおむね年収の10倍まで」という枠があるとすると、年収700万円の人は7000万円まで融資を受けられることになります。
住宅ローン等ですでに3000万円の借り入れがあっても、4000万円の融資を受けて新築アパートを購入できる可能性があります。
一方、中古アパートを購入する場合は、金融機関は不動産の資産価値を重視して審査するため、価値があれば融資が下りてしまいます。つまり、後からでも買えてしまうということです。
収入属性がいい人(年収が高い人)は、自ずと新築物件を購入する際の融資が大きいのですが、後から新築物件を買おうと融資を申し入れても、残債が多すぎると、新築のための融資枠を利用できないのです。
このように「中古アパート→新築アパート」という順にしてしまうと、買える物件が少なくなりやすいのです。
木村 洸士
さくらいふ株式会社
代表取締役