(画像はイメージです/PIXTA)

香港在住・国際金融ストラテジストの長谷川建一氏(Wells Global Asset Management Limited, CEO)が「香港・中国市場の今」を解説していきます。

上海総合指数は4日続落。中国人民元安も相場の重荷に

中国本土指数は上海総合指数が前日比0.54%安の3,184.98と4日続落した。一時はプラス圏に回復する場面もみられたが、後場から下げ幅を拡大し節目となる3,200pt割れとなった。

 

新型コロナウイルス感染拡大に伴い、行動抑制など防疫措置が各地に広がっていることがネガティブに働いたほか、中国景況感の悪化も懸念材料となった。

 

中国人民元安も相場の重荷となった。1日、中国人民銀行は人民元の対ドル基準値を前日から0.12%元高水準に設定するも、1ドル=6.90元台と約2年ぶりの元安水準に達した。

 

世界経済が急ピッチな利上げによる景気減速懸念が強まる中、中国共産党が第20回党大会を10月16日から開催すると伝わったことで、中国が景気刺激策を支援するとの期待が高まった面もある。

 

ただ、足元ゼロコロナ政策を続ける中国経済は、再び都市規制による経済打撃が懸念感を強めている。閉幕後には新型コロナウイルスの対策緩和や、経済対策の裁量拡大ができるとの期待も高いようだが、伸び悩むマーケットが先通し不透明な環境を映し出している。

 

 

長谷川 建一

Wells Global Asset Management Limited, CEO/国際金融ストラテジスト<在香港>

 

 

 

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