中国のYouTube「ビリビリ」が大暴落。全国人民代表大会開催が招く「異次元警戒ムード」にアジアの「テスラ」も大幅下落 (画像はイメージです/PIXTA)

香港在住・国際金融ストラテジストの長谷川建一氏(Wells Global Asset Management Limited, CEO)が「香港・中国市場の今」を解説していきます。

米国はサービス業での人手不足による賃金上昇圧力が顕著に

2023年3月7日 1ドル=136.13

 

週明けの米国市場は7日と8日に控えるパウエル議長の金融政策に関する議会証言を前に、様子見から方向感の乏しい展開となった。また10日には米国雇用統計(2月)が発表される予定である。次回3月FOMCの利上げ幅を左右しかねないだけに様子見は致し方ないだろう。

 

市場のメインシナリオは、今後25bpsずつの利上げが3回実施され、今年9月FOMCでターミナルレートがピークを付けることを見込んでいる。

 

しかし、1月に匹敵するような力強い雇用統計が発表されれば、金融市場は更なる金融引き締めを織り込む可能性もでてくる。特に、サービス業での人手不足による賃金上昇圧力が、インフレにつながる構図は、インフレ圧力が緩まない可能性を示唆しており、インフレ率を抑え込みたいFRBにとっては厄介な状況である。

 

1月の雇用統計の結果を受けて、政策金利に敏感な米国2年債利回りはこの約1ヵ月で4.10%から4.90%まで上昇し、その動きは顕著だった。1980年以来で最大を記録した米国債10年利回りと米国2年債利回りの逆イールド幅はさらに拡大する可能性もあり、短期債は一段とボラティリティの高い相場が続くだろう。


グローバルにも主要中銀が設定するインフレ目標から現実のインフレ率は大きく乖離している。各国とも、インフレ沈静には時間を要し、インフレとの闘いは長引く公算が高い。

 

7日にはオーストラリア準備銀行が10会合連続となる利上げを実施し、約10年ぶりの高水準となる3.60%に達した。声明では、金融政策の一段の引き締めが必要になると表明している。主要債券市場は、全ての年限で年初来最高の利回り水準で推移しており、厳しい環境が当分続くだろう。

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    Wells Global Asset Management Limited, CEO最高経営責任者 国際金融ストラテジスト <在香港>

    京都大学法学部卒・神戸大学経営学修士(MBA)

    シティバンク東京支店及びニューヨーク本店にて、資金証券部門の要職を歴任後、シティバンク日本のリテール部門やプライベートバンク部門で活躍。 2004年末に東京三菱銀行(現:MUFG 銀行)に移籍し、リテール部門のマーケティング責任者、2009年からはアジアでのウエルスマネージメント事業を率いて2010年には香港で同事業を立ち上げた。その後、独立して、2015年には香港金融管理局からRestricted Bank Licence(限定銀行ライセンス)を取得し、Nippon Wealth Limitedを創業、資産運用を専業とする銀行のトップとして経営を担った。
    2021年5月には再び独立し、Wells Global Asset Management Limitedを設立。香港証券先物委員会から証券業務・運用業務のライセンスを取得して、アジアの発展を見据えた富裕層向けサービスを提供している。(香港SFC CE No. BIS009)
    世界の投資機会や投資戦略、資産防衛にも精通。個人公式サイトなどを通じて、金融・投資啓蒙にも取り組んでいる。

    ● 個人公式サイト
     「HASEKENHK.com」(https://hasekenhk.com/)

    著者紹介

    連載国際金融ストラテジスト長谷川建一の「香港・中国市場Daily」

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