(写真はイメージです/PIXTA)

不動産取引をオンライン上で行う「ネット不動産」が解禁されました。これにより、内見のために移動する時間やコストが削減できるなどの面で一般消費者の利便性が向上する一方で、なりすましなどのリスクも新たに発生しています。ネット不動産の普及は私たちの生活にどのような影響をあたえるのか、企業法務に詳しいAuthense法律事務所の西尾公伸弁護士が詳しく解説します。

ネット不動産に関する声

オンライン不動産取引マーケットプレイス「RENOSY(リノシー)」を運営する株式会社GAtechnologiesが、ネット不動産についてのアンケートを行い公表しました。※1

※1.リノシーのPRTimesのアンケート結果

 

ここでは、当該アンケート結果を紹介します。

 

利用してみたい

「物件の検索から面談や商談、契約手続きまで、すべてがオンライン上で完結する不動産取引のサービスに関して、積極的に利用したいと思いますか?」との質問に対し、「そう思う」との回答が14.5%、「どちらかといえばそう思う」との回答が39.8%となり、合計で54.3%を占めています。

 

ユーザーはネット不動産を好意的に捉えており、関心度が高まっているといえるでしょう。

 

過去の不動産取引に不満があった

過去の不動産取引の満足度を聞いた「不動産取引の経験で、あてはまるものをお選びください。複数回取引経験のある方、直近の経験についてお答えください」との設問では、「不満があった」との回答が14.2%、「どちらかといえば不満があった」との回答が29.7%(2つの合計は43.9%)を占めました。

 

また、不動産取引の流れについて、フローごとの満足度を訪ねたところ、58.7%の人が「書面でのやり取りや押印などの契約手続き」、53.7%の人が「重要事項説明や売買契約書の説明など、購入の申込み」と回答しています(いずれも、「不便だと思う。」および「どちらかといえば不便だと思う。」の合計)。

 

これまで法律上義務とされていたこれらの行為が、ユーザーにとっては不便と感じる手続きとなっていたことがわかります。

 

紙よりデータでのやり取りが望ましい

「不動産取引における契約の手続きは、「紙・書面(FAXや書類原本)」と「データ(メールやPDF)」でやり取りしたい」では、どちらが望ましいですか?」との設問においては、「データ(メールやPDF)でやり取りしたい」がとの回答が60.2%を占め、「紙・書面(FAXや書類原本)でやり取りしたい」の22.1%を大幅に上回っています。

 

不動産取引など重要な場面であっても、データでのやり取りに抵抗のない人が増えている現状が伺えます。

 

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本記事はAuthense企業法務のブログ・コラムを転載したものです。

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