(※写真はイメージです/PIXTA)

企業にとって、コンプライアンス違反は罰則の対象となるだけでなく、「炎上」といった社会的な信用を失う重大な行為です。企業に求められるコンプライアンスが高まるなか、具体的にどのような行為が違反にあたるのでしょうか。Authense法律事務所の西尾公伸弁護士が、違反例とともに詳しく解説します。

よく聞く「コンプライアンス」…その定義は?

「コンプライアンス」はたびたび目や耳にする用語であり、今やほとんどの人が知る言葉かと思います。

 

しかし、コンプライアンスの定義はあいまいだという人も少なくないでしょう。

 

はじめに、コンプライアンスの定義や似た用語との違いを解説します。

 

コンプライアンスの定義

コンプライアンスとは、法令遵守のことです。

 

しかし、「コンプライアンス」は法令のみを遵守すればよいということではなく、法令のほかに社会規範や企業倫理を守ることも含まれているといえるでしょう。

 

広辞苑でも、「要求や命令に従うこと。特に、企業が法令や社会規範・企業倫理を守ること。法令遵守」とされています。

 

コーポレートガバナンスとの違い

コンプライアンスと似た用語に、「コーポレートガバナンス」が存在します。

 

コーポレートガバナンスとは、企業の違法行為などを監視して、企業の健全な運営体制を実現する仕組みを指します。

 

元々は上場企業を念頭に置いた概念であるものの、非上場企業や中小企業であっても、企業不祥事を防止するため、コーポレートガバナンスの考え方が非常に参考となります。

 

コーポレートガバナンスを強化することで、コンプライアンスの遵守が実現しやすくなるといえるでしょう。

 

CSRとの違い

CSRとは、「企業の社会的責任(Corporate Social Responsibility)」を意味する用語です。

 

企業が利益のみを重視するのではなく、「社会全体に対する責任を果たすべき」とする考え方を指します。

 

コンプライアンスの遵守はCSRの前提であり、コンプライアンスを遵守するのみではCSRを十分に果たしているとは言えません。

 

CSRでは、コンプライアンスを遵守したうえで「さらなる社会貢献を実現すること」が求められています。

 

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※本記事はAuthense企業法務のブログ・コラムを転載したものです。

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