(※画像はイメージです/PIXTA)

6月22、23日(現地)とパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長による半期に一度の金融政策に関する議会証言が行われ、「上がり過ぎ」懸念の強い状況が続いていた米ドルは修正に向かいました。こうした先週にかけての米2年債利回りなどの低下が、米ドル/円の行方に与える示唆とはなにか……マネックス証券・チーフFXコンサルタントの吉田恒氏が考察します。

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      <ポイント>

      • 先週の米ドル/円は米ドル高値更新後、米金利低下に連れて反落。予想通り、上下に振れの大きい展開となった。
      • 先週の米金利低下は、米利上げ見通し下方修正示唆の可能性あり。そうであれば、140円への米ドル一段高の可能性は低下か。
      • 今週も、インフレ指標や金融政策キーマン達の発言などを受けて、主に米利上げ見通しがどのように推移するかが焦点。

      先週の米ドル/円…米ドル高値更新後に反落

      先週の米ドル/円は、このあいだの米ドル高値を更新すると、一時は136円台後半まで米ドル一段高となりました。ただそのあとは米金利の低下に連れた形で134円台前半まで反落となるなど、予想通り上下に振れの大きい展開となりました(図表1、2参照)。

       

      (出所:マネックストレーダーFX)
      [図表1]米ドル/円の日足チャート(2022年4月~) (出所:マネックストレーダーFX)

       

      (出所:リフィニティブ社データをもとにマネックス証券が作成)
      [図表2]米ドル/円と米2年債利回り(2022年3月~) (出所:リフィニティブ社データをもとにマネックス証券が作成)

       

      米ドル/円は、136円台後半へ上昇するなかで、90日MA(移動平均線)かい離率がプラス10%近くに拡大するなど、短期的な米ドル「上がり過ぎ」懸念の強い状況が続いていました(図表3参照)。

       

      先週は、22、23日とパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長による半期に一度の金融政策に関する議会証言が行われましたが、そのなかで米金利低下が広がったため、それを主なきっかけとして、米ドル「上がり過ぎ」が修正に向かったということでしょう。

       

      (出所:リフィニティブ社データをもとにマネックス証券が作成)
      [図表3]米ドル/円の90日MAかい離率(2000年~) (出所:リフィニティブ社データをもとにマネックス証券が作成)

       

      では、そういった先週の動きを受けて、今週の展開はどうなるか。ひとつ鍵になりそうな米金利の動きですが、普通に考えたら、先週にかけての低下はひと息つく可能性が高いのではないでしょうか。

       

      米金利のなかで米2年債利回りは、金融政策を反映するとされるため、基本的に米国の政策金利であるFFレートと連動します(図表4参照)。そんな米2年債利回りは、一時3.4%程度まで上昇しました。これは、基本的にFFレートが3.5%程度まで引き上げられることを織り込んだという意味になります。

       

      (出所:リフィニティブ社データをもとにマネックス証券が作成)
      [図表4]米2年債利回りとFFレート(2000年~) (出所:リフィニティブ社データをもとにマネックス証券が作成)

       

      ところが、先週米2年債利回りは一転して3%割れ近くまで低下しました。さらに3%を大きく下回ってくるようなら、FFレート引き上げは3%未満にとどまるといった具合に、米利上げ見通しの下方修正が進んでいる可能性が出てきます。

       

      ただ、6月15日に公表されたFOMC(米連邦公開市場委員会)メンバーの見通しを示す「ドット・チャート」で、FFレートの2022年末予想平均は3.4%程度となっていました。

       

      それから、まだ10日程度しか経過しないなかで、FFレート引き上げは3%未満にとどまるといった具合に大きく下方修正されるのは、さすがに急過ぎるのではないでしょうか。

       

      先週にかけての米2年債利回りなどの低下は、飽くまでFFレートが3.5%以上に引き上げられるとの見通しの後退と解釈するのが基本と考えられます。そうであるなら、それが米ドル/円の行方に与える示唆とはなにか。

       

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