不動産投資ローンとマイホームのローンの最も大きな違いが金利です。不動産投資ローンの場合、個人の属性に加えて、その投資用不動産で安定的に収益をあげられるかが、判断材料のひとつです。24,000戸以上を管理する不動産会社の代表の重吉勉氏が著書『不動産投資が気になったらはじめに読む本』(金風舎)で解説します。

不動産投資ローンとのつきあい方

そもそも不動産投資ローンの金利や期間、利用する際の条件はどのようになっているのでしょうか。

 

■不動産投資ローンはマイホームローンと金利などの条件が異なる

 

不動産投資ローンとマイホームのローンの最も大きな違いが金利です。不動産投資ローンの金利は低いもので1%半ばから2%台前半です。一方でマイホームローンの場合、変動金利で1%を切っているのは当たり前で、0.5%前後というものも出てきています。

 

これだけ両者に金利差があるのは、不動産投資ローンのほうが貸し倒れのリスクが高いと金融機関が考えているからです。

 

ローンの返済が滞り、返済ができなくなると、最悪の場合、その不動産を手放さなくてはいけなくなります。マイホームローンの場合、自分自身が生活している自宅に対するローンなので、返済が滞れば生活の基盤である自宅を失ってしまいます。

 

そのため、ローンが貸し倒れる割合は少なくなります。一方で、不動産投資ローンの場合、投資用マンションに自分が住んでいるわけではないので、万が一のときにも自宅を追い出されてしまうわけではありません。不動産投資ローンのほうが金融機関にとって貸し倒れリスクが高いため、金利が高くなっているのです。

 

融資条件についてもマイホームローンが融資を受ける人の年収や勤務先など個人の属性を重視しますが、不動産投資ローンの場合、個人の属性に加えて、その投資用不動産で安定的に収益をあげられるかが、判断材料のひとつです。

 

ですから、投資用不動産の種類によってはいくら個人の属性が良くても、ローンを利用できないケースもあります。

 

■融資を受ける際に考慮されるポイント

 

金融機関が融資を行う際に、あなたにどのくらいの返済能力があるのか総合的に審査し、融資可能かどうかを判断します。

 

この返済能力を確認するために、金融機関はさまざまな観点であなたのことを審査します。主に年収や勤務先の安定度、ローンの残高など収入の大きさと収入の安定度が重視されますが、それ以外にも考慮されるポイントがあります。

 

一般的に融資を判断する際に考慮される主な項目を次の図表にまとめました。あなたが融資を受けやすいかどうかをある程度確認することができます。

 

もちろん、収入や勤務先がこの条件にあてはまらない場合でも、頭金を多く入れるなどによって融資を受けることもできるので、実際の融資については不動産会社に相談してみましょう。

 

次ページ不動産会社によって借り入れ条件は違う

本連載は重吉勉氏の著書『不動産投資が気になったらはじめに読む本』(金風舎)から一部を抜粋し、再編集したものです。

不動産投資が気になったらはじめに読む本

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