「鎌倉殿の13人」2代目頼家の最期は「あまりに壮絶な裏切り」 イラストレーション=メイ ボランチ

源頼朝と北条政子の間に生まれた源頼家。生まれた直後から「次代将軍」としてみられ、特に武芸の腕を賞賛されていました。しかし、頼家18歳のときに頼朝が亡くなると、歯車が狂い始めます。大迫秀樹氏が著書『「鎌倉殿」登場! 源頼朝と北条義時たち13人』(日本能率協会マネジメントセンター)で解説します。

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鎌倉幕府の実権を握った時政60代の迎春

■2代目「鎌倉殿」の最期

 

もう余命いくばくもない――。母・政子でさえ、息子の死を覚悟していました。ところが重病で瀕死の状態にあった頼家は、奇跡的な回復を遂げたのです。

 

しかし、頼家は快気祝いをするどころか、“怪奇呪い”をかけたくなるほど悶絶しました。一幡の死と比企氏滅亡の知らせを聞いたからです。最愛の息子と最大の後ろ盾を一度に失ったのですから、悲しみのあまり悶絶するのも当然でしょう。

 

そんな我が子・頼家の姿を見て、政子はどう思ったのでしょう?

 

〈跡継ぎは千幡(実朝)に決定! となったのに、なんでいまさら回復するのよぉ〜〉
〈一幡を殺すつもりなんてなかった。ああ〜、なんて不憫な息子なの……〉

 

息子をとるか、実家をとるかの二者択一。すでに実家を選択していたとはいえ、子を思う母・政子の胸のうちは察するに余りあります。政子が頼家の悲しみに寄り添おうとしたのは確かでしょう。

 

一方の頼家は、悲しんでばかりではいられません。ここに至って、ようやく時政追討を決意しました。和田義盛と仁田忠常に時政を討つよう命じたのです。

 

しかし、和田も仁田も、“比企能員の乱”の際は時政の傘下にありました。追討令を受けた和田がすぐさま時政にチクると、時政は頼家の追放を政子に命じます。

 

このとき和田と違ってチクりをためらい、〈頼家につく気色(様子)あり〉と見られた仁田はあっさり殺されました。手を下したとされるのは、小四郎こと北条義時です。比企の一件に続き、義時はしっかり爪痕を残しました。

 

もう、頼家に残された道はありませんでした。

 

政子のすすめを聞き入れ、出家するしかなかったのです。将軍の職を解かれ、伊豆国の修禅寺での幽閉生活を余儀なくされました。

 

人里離れた修禅寺の暮らしは侘しく、〈だれか使いの者を寄こしてよ〜〉と、しばしば政子や弟の実朝に手紙を送っていたようです。しかし、面会が許されたのは、監視役の三浦義村だけ。頼家は孤独でした。

 

1204年夏のある日、入浴中の頼家を刺客が襲いました。刺客の送り手は不明とされていますが、みな想像がつくことでしょう。

 

豪毅で武芸に秀でる頼家は、激しく抵抗しました。しかし、最期はふぐり(陰嚢)を斬られて、息絶えたのでした。享年23歳。2代目「鎌倉殿」の哀しく憐あわれな最期でした。

 

翌月、北条時政は大江広元とともに、政所の別当(長官)に就任します。

 

3代「鎌倉殿」征夷大将軍には、当然のなりゆきで、千幡こと実朝が就任していました。しかし、実朝はまだ12歳の少年です。合議制もカタチをなさなくなっていたので、後見人が幼き「鎌倉殿」を助けるしかありません。

 

実朝の後見人は、北条時政です。時政が、「鎌倉殿」実朝の代理人、すなわち執権として鎌倉幕府の実権を握ることになったのです。時政、60代半ばの“迎春”でした。

 

◆「人穴(ひとあな)」に呪われた豪傑
北条義時に討たれたとされる仁田忠常は、数多くの武勇伝を残しています。初代「鎌倉殿」頼朝が主催した富士の巻狩りでは、暴れ狂うイノシシをその背にまたがって仕留め、やんやの喝采を浴びました。
1203年、2代目「鎌倉殿」頼家が主催した巻狩りでは、頼家からいわくつきの洞窟「富士の人穴」の探索を命じられました。入ると穴中は地獄。仁田は、毒蛇の姿をした権現さま(富士信仰の神)から、「地獄の様子を話してはならぬ!」と口止めされます。
しかし、仁田は禁を犯し、頼家に伝えたのでした。その地獄の呪いで、仁田は亡くなったとも伝えられます。

 

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編集・執筆業

編集・執筆業。「広い視野で、わかりやすく」をモットーに、教養・雑学書の企画から執筆まで幅広く関わる。主なジャンルは、歴史・地理・時事・文章術など。日本史関連の著書に『おさらい3時間 !日本史のイロハ』(明日香出版社)、執筆協力に『1日1ページ、読むだけで身につく日本の教養365歴史編』(文響社)ほか多数

著者紹介

連載「鎌倉幕府の謎」源頼朝と北条義時たち13人の時代

※本連載は大迫秀樹氏の著書『「鎌倉殿」登場! 源頼朝と北条義時たち13人』(日本能率協会マネジメントセンター)から一部を抜粋し、再編集したものです。

「鎌倉殿」登場! 源頼朝と北条義時たち13人

「鎌倉殿」登場! 源頼朝と北条義時たち13人

大迫 秀樹

日本能率協会マネジメントセンター

学校の授業で歴史を習うときに必ず出てくる「鎌倉幕府」。日本で初めて本格的な武士による政治のはじまりとして覚えさせられた人が多いことでしょう。そこで、習った人には思い出していただきたいのが、鎌倉幕府の成立は何年と…

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