心が強い子は「弱音が吐ける子」
■いじめられるのは、性格がいい子らしいよ
非常に逆説的ではありますが、心が強い子は「弱音が吐ける子」です。
たとえば、まわりの子たちからいじめを受けたとき、誰にも言えずに鬱々とした気持ちを抱え込む子は、逆境に耐えきれずに不登校を選んだり、最悪なケースでは自殺してしまったりします。
大切なのは、何かの逆境に直面したときに、なんでも親に言える環境を作っておくことです。
では、どうすれば子どもは親に対して弱音を吐きやすくなるのか。
結論から言えば、子どもが抱えているすべての問題に対して、あるがままに肯定的に受け止めるということです。
子どもが弱音を吐いたときに、ネガティブな反応は禁物です。
「いじめなんかに負けるな。頑張れ!」
と一方的に突き放したり、
「いじめられるなんて情けないね。何か自分がしたことに心当たりはないの?」と子どもの非を問うたり、
「いじめられたの? 大変だ。かわいそうね……」
と過度に心配したりしていると、子どもは、親に弱音を吐いても仕方がない、親に心配をかけたくないと思うようになります。
ここで、「結局、いじめられるのは性格のいい子らしいよ。性格の悪い子はいじめばかりして、性格がいい子はみんないじめられるものなんだよ。その証拠にパパだって子どものときにはいじめられていたんだ」などと普段から言っておけば、子どもはいじめられたときに弱音を吐きやすくなるかもしれません。
つまり、親の理想や不安を表に出しすぎてはいけないのです。
子どもにとって、何でも言える、もっとも原始的な相手は親です。親友に相談できるようになるのは中学生や高校生になってからです。
親として、子どもの逆境もすべて受け止めるという余裕を持つようにしてください。