(※写真はイメージです/PIXTA)

親が子どもに対して「これはまだ無理」「これはやめておいたほうがいい」などと限界を設けることで、子どもが得することは何一つとしてありません。基本的に安全が保証されている限りは、限界を設けず何でも挑戦させることが大切です。精神科医の和田秀樹氏の著書『アドラー流「自分から勉強する子」の親の言葉』(大和書房)で解説します。

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原則として、「大人と子どもは対等」である

子どもが背伸びをして大人の話に加わろうとしたとき、あるいは手に負えない課題に挑戦しようとしたとき、どんな言葉をかけているでしょうか。

 

親であれば、子どもが理解できるか、手に負えるかどうかは事前にわかるでしょうから、ついついこんなふうに突き放して答えがちです。

 

「まだ早いよ。大きくなったらわかる」
「いつかはわかるんだから、今はいいの」

 

アドラーは大人が上で子どもが下、という人間関係を否定し、あらゆる人間関係は対等であるべきと考えていました。

 

大人たちに向けて次のように警告しています。

 

「子どもたちが質問をすれば、『大きくなったらわかる』と言いなさい。これもあなたが子どもたちを対等な人間とは見ていないということを子どもたちに示すことになるだろう。彼(女)らは質問するのをやめ、愚かになるだろう」

 

親が子どもよりも知識や経験が豊富なのは当たり前です。

 

しかし、それは単純に親が先に生まれたというだけであって、人間としてはあくまでも対等です。

 

子どもに対して、「あなたは物を知らないけど、自分は知っている」という態度で親が接していると、子どもたちはそこでさまざまなことに対する好奇心を失ってしまうだけです。

 

大人の話を知りたいのであれば、突き放さずに、伝えてもかまわない範囲でわかりやすいように伝える。無謀な挑戦もあたたかく見守り、できるようにサポートしていけばよいのです。

 

もちろん、それでも子どもには理解できないことがたくさんあるでしょう。そのときも対等な目線で、希望を持たせる言葉をかけるべきです。

 

「パパだって、そのくらいの歳のときはわからなかった。でも、だんだんわかるようになるから大丈夫だよ」

 

大人と子どもは対等である。この原則を忘れないようにしてください。

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アドラー流「自分から勉強する子」の親の言葉

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