(※画像はイメージです/PIXTA)

高校の入学試験は、早い学校では午前8時頃にスタートします。脳が活発に動きだすには、起床から3時間前後が必要といわれます。どこかのタイミングで朝型の勉強スタイルに切り替えることが必要です。塾なしで長男を志望校に入学させた塚松美穂氏の著書『「塾なし」高校受験のススメ』(プレジデント社)で解説します。

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勉強がはかどる時間帯に個人差がある

親が受験生をサポートする上で、一番貢献できることといえば、生活・健康面のケアでしょう。サポーター愛の見せどころです。しっかり体調管理ができるように気配りしながら、気負わず入試当日まで見守ってあげましょう。

 

サポートの内容については、①食事、②睡眠、③リラックス方法、④スマートフォンとゲーム、の大きく4項目に分けて説明していきたいと思います。

 

▶サポートその②睡眠

受験生が体調よく過ごすために必要とする睡眠時間には、個人差があります。また、勉強がはかどる時間帯も、個人差があるように思います。夜中に集中できるタイプの子どももいれば、日中にある程度勉強すれば、夜は眠くてはかどらない子もいるでしょう。

 

たしかに、規則正しく過ごすことは大切だと思いますが、まずは本人が、気分が乗る、集中できる時間帯を使って、勉強をドンドン進めていくほうがいいと考えています。

 

もし、夜中に勉強に集中できる子どもであれば、親は、できるだけ体調管理をサポートしてあげましょう。何より、子どものやる気を引っ張り出し、やる気をそがないことが大切です。ただし、勉強の時間帯を自由に設定するのは中3の年末あたりまで、としておきましょう。

 

というのも、入学試験は、早い学校では午前8時頃にスタートします。脳が活発に動きだすには、起床から3時間前後が必要といわれます。このため、夜中の静かな時間帯に勉強がはかどるタイプの子どもも、どこかのタイミングで朝型の勉強スタイルに切り替えることをおすすめします。

 

試験で、100%に近い実力を発揮するためには、大切な対策のひとつです。夜型の子どもはその生活を入試日まで続けると、午前中の時間は頭がぼーっとしてしまうでしょう。

 

試験は、3教科であれば、午前中にほとんど終わりますし、都立の入試など5教科の場合も、午前中に3教科、昼食をはさんで2教科(理科・社会)です。

 

息子は、午前0時過ぎくらいまでは起きて勉強していました。それ以降は、眠くて難しかったようですが、集中できるのであればと、2学期いっぱいは、本人の時間管理で勉強させていました。

 

休暇に入った中3の冬休みに、親子で話し合い、意識的に朝型の勉強スタイルにシフトしました。夜遅くまで勉強したい日もあったと思いますが、あまり夜更かしをせずに、できるだけ、朝早起きをして勉強するようなスタイルに変えました。午前中に行われる入試で力を発揮するためです。

 

冬期講習に通う場合は、自然と朝型になります。冬休みは、自宅学習の受験生にとっても朝型に変更するチャンスです。入試日までに規則正しく、午前中は脳が活発に働く習慣をつけることが大切です。

次ページ勉強は「長時間やればいい」わけではない

※本連載は塚松美穂氏の著書『「塾なし」高校受験のススメ』(プレジデント社)の一部を抜粋し、再編集したものです。

「塾なし」高校受験のススメ

「塾なし」高校受験のススメ

塚松 美穂

プレジデント社

たくさんの習い事に、塾を掛け持ちしている小学生。中学生になれば、学習塾にいくのが当たり前の世の中で、周りを見れば塾通いのクラスメートばかり。「塾にいかないと子どもたちは希望する進路に進めないのだろうか」という疑…

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