(※写真はイメージです/PIXTA)

4C分析とは、4C(顧客価値、コスト、利便性、コミュニケーション)を「顧客側からの目線」で考える分析手法です。4つの要素を組み合わせて、ターゲットへの最適なアプローチを検討します。コンサルタントの井口嘉則氏が著書『事業計画書の作り方100の法則』(日本能率協会マネジメントセンター)で解説します。

Web活用で大半のマーケティング活動が可能に

今やネット通販は当たり前で、どんな小さな会社でも、どんな田舎の会社でもインターネットで商品・サービスが提供できます。ただしマッサージ、鍼灸など直接会わないとできないサービスや店舗での飲食や試着が必要な飲食店や衣料品店はリアルな販売員が必要となります。

 

マーケティングプロセス別にネット活用の可否を見て見ましょう。

 

(1)商品企画

商品企画段階では、ターゲットユーザーの声を聞いたりしますが、実物をその場で見せたり、食べさせたりということでなければ、ネット経由でユーザーの声を聞くことは可能です。

 

(2)開発・生産段階

開発・生産段階では、ユーザーと直接接触する必要はありませんから、従来通り行えます。

 

(3)告知・広告宣伝

新商品・サービスの告知や広告宣伝は、4マス媒体だけでなくインターネット広告や自社のホームページ、メールマガジン等を使うことができます。

 

(4)営業・販売

生命保険の販売もインターネット経由で行われるようになってきたように、従来対面が当たり前であった営業活動でも、顧客側の了承さえ得られれば、Web会議システムを使ってネットで行うことができます。最近はzoomやマイクロソフトのTeams、Google Meet等無料ないし無料に近い料金で使えるWeb会議アプリが便利に使えるようになりました。

 

B2B営業も、現物を持参しての営業でなければ、Web会議システム経由で可能となっています。

 

対面重視だった百貨店などもWeb会議ツールなどを使ってリアルタイム販売を行ったりするようになりました。

 

自社で販売サイトを構築しにくいとか、集客力のある販売サイトを活用したい場合には、楽天やAmazon等のプラットフォーマーを活用する方法もあります。そうすれば、配送や決済もプラットフォーマー側がやってくれます。

 

(5)サービス提供

飲食、人的サービス等リアルなサービスを必須とするような業態の場合は、リアルでのサービスが必要となります。ただ、教育や相談、コンサルティングのような、双方向で会話ができてビジュアルツールが使えればよい場合はオンラインで対応可能です。ネットでは表情が伝わりづらい等のハンデもありますが、時間と距離のハンデを乗り越えられるメリットもあり、やり方次第でリアルと同様の成果を挙げることも可能です。

 

(6)配達

買ってくれた商品を届ける部分については、従来からの宅配便やそれに類するサービスを活用すれば配達可能です。

 

最近増えて来ているのが、ウーバーイーツや出前館のような宅配代行サービスです。最近街中には、自転車等に乗った代行業の人たちをよく見かけます。

 

(7)アフターサービス

実際にモノを見ながら修理のような場合は、商品をやり取りしてということになりますが、口頭でいい場合はネットで済ませることができます。

 

ポイント
マーケティングプロセスの大半はオンライン化できる

 

井口 嘉則
株式会社ユニバーサル・ワイ・ネット 代表取締役
オフィス井口 代表

 

 

※本連載は、井口嘉則氏の著書『事業計画書の作り方100の法則』(日本能率協会マネジメントセンター)より一部を抜粋・再編集したものです。

事業計画書の作り方100の法則

事業計画書の作り方100の法則

井口 嘉則

日本能率協会マネジメントセンター

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