(※写真はイメージです/PIXTA)

高齢者のひとり暮らしが増える中で、「子どもと住みたがらない親」や「親の生活に踏み込めない子ども」の姿も見られます。厚生労働省『国民生活基礎調査』によると、65歳以上のひとり暮らし世帯は約903万世帯。誰にも頼らず、「最期まで一人で生きること」を選ぶ高齢者も少なくありません。しかし、その“覚悟”の裏には、誰にも見せない孤独や不安が隠れているのかもしれません。

「勝手にしろって言われたから…」

「はじめて父の部屋に行ったとき、絶句しました。冷蔵庫の中は空っぽで、唯一残っていたのがカビの生えた食パン。あんなに几帳面だった人が…と衝撃でした」

 

そう話すのは、都内在住の会社員・佐藤真美さん(仮名・47歳)。都内で夫と子ども2人と暮らす彼女は、1年前に父・隆さん(仮名・75歳)の一人暮らしを手伝うため、久しぶりに実家を訪れました。

 

母を10年前に亡くして以来、父はずっと郊外の団地で一人暮らしを続けてきたといいます。

 

「もともと頑固で、人の世話になるのが嫌いな人なんです。母が亡くなったときも『自分のことは自分でやる』の一点張りでした。私は何度も『一緒に住もう』って言ったけど、いつも『俺の人生だ、勝手にさせてくれ』と返されて…」

 

隆さんの年金は月17万円ほど。高齢者向けの支援制度を活用すれば、宅食サービスや見守りサービスの導入も可能でしたが、「そんなものには頼らない」と一蹴されたといいます。

 

「父の中では、“人に迷惑をかけずに死ねればそれでいい”という美学があるんでしょうね。でも現実には、家の中は散らかり放題、食事も満足にとれていない。正直、栄養失調や熱中症で倒れてもおかしくない状況でした」

 

「父は、『寂しいよ。でも、それが自分の選んだ道だから』と言っていました」

 

そう静かに語る真美さんの目には、複雑な思いがにじみます。

 

「人に迷惑をかけたくない」「長生きしたいわけじゃない」「自分で責任を持って生きる」――父が口癖のように話していた言葉だといいます。

 

「本当は、弱音もあるんだと思うんです。でもそれを見せるのは“情けないこと”だと思っている。たぶん、昭和の男って、そういう世代なのかなって……」

 

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