(※画像はイメージです/PIXTA)

医療の進歩と健康保険制度の問題などで、医療現場は変わりつつあります。それにともない、医療保険も変化しました。もっとも大きな変化は、入院日数の減少です。ただ、日本の健康保険制度は手厚いので優先度が低い保険といいます。ファイナンシャルプランナーの長尾義弘氏と横川由理氏が『NEWよい保険・悪い保険2022年版』(徳間書店)で解説します。

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医療保険は保障内容が大幅に見直されている

▶医療保険

入院や手術に備えるのが医療保険です。医療事情の変化にともない、保障内容が大きく変わっています。とはいえ、日本の健康保険は手厚くできていますから、優先度は低いと言えます。

 

■入院日数の短期化にともない一時金型へ

 

最近、保障内容が大幅に見直されているのが、医療保険です。

 

医療の進歩と健康保険制度の問題などで、医療現場は変わりつつあります。それにともない、医療保険も変化しました。もっとも大きな変化は、入院日数の減少です。

 

以前の医療保険は、入院保障+特約というスタイルでした。しかし、入院日数が減ると、日数に応じた保障は魅力に欠けます。そこで、入院日数に関わらず、一時金が出る形が主流になってきました。

 

平均の入院日数を見ると、30日を切っています。このデータは全年齢の平均です。高齢者の入院は長くなりますが、若い人はおおむね短期ですみます。

 

入院日数の割合を示したデータによれば、半分近くは1週間くらいで退院しています。仮に入院日額5000円の医療保険に入っていたとしても、3万5000円を受け取れるだけなのです。

 

ただ、入院日数が短期化される一方で、入院にかかる費用は上昇傾向にあります。とはいっても、1週間ぐらいの入院であれば負担は大きくないので、ある程度の蓄えがあれば対応できる金額ではないでしょうか。

 

■医療保険の優先度が低い理由

 

もともと医療保険は優先度の低い保険です。

 

「日帰り入院でも給付金が出た。医療保険に入っていて得したよ」などと喜ぶ人がいますが、まったくの勘違いです。その給付金を受け取るまでに、あなたはいったいいくらの保険料を支払ったのでしょう。保険料のほうがはるかに上回っていることに気がつけば、医療保険に入っておいて「よかった」とは言えないはずです。

 

日本の健康保険制度は、とても優秀にできています。病院でかかった費用の自己負担は3割です。

 

さらに、入院や手術で費用がかさんだとしても、高額療養費制度があります。一般的な所得の人なら、ひと月の自己負担は9万円前後ですみます。

 

ある程度の余裕資金があれば、対処できる金額ではないかと思います。したがって、医療保険は必要ないと言えます。逆に、余裕資金があまりない人は、いざというとき困りますから、医療保険が必要になります。

 

『NEWよい保険・悪い保険2022年版』(徳間書店)より。
医療保険編 『NEWよい保険・悪い保険2022年版』(徳間書店)より。

 

長尾 義弘
ファイナンシャルプランナー
横川 由理
FPエージェンシー代表

 

 

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NEWよい保険・悪い保険2022年版

NEWよい保険・悪い保険2022年版

長尾 義弘
横川 由理

徳間書店

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