(※写真はイメージです/PIXTA)

ギャップ分析は、現在の状態を理想的な状態や目標と比較して、その差異(ギャップ)を課題として捉え、理想を達成するためには何が必要なのかを分析します。会社がビジネス目標を達成するのに最適な方法を判断するのに役立ちます。コンサルタントの井口嘉則氏が著書『事業計画書の作り方100の法則』(日本能率協会マネジメントセンター)で解説します。

3~5本の柱で基本戦略を設定する

基本戦略は、定量・定性キャップが埋められるような基本戦略を3〜5本柱で設定します。

 

基本戦略の要素となりうるものは以下の5つとなります。

 

(1)既存事業の事業展開に関わる戦略

 

新規事業だけの事業計画を立てる時は、新規事業の事業戦略だけでもいいですが、既存事業が関わる事業計画を立案する際は、既存事業の事業展開の方向性に関わる戦略を打ち出します。

 

既存事業の事業拡大の方向性は、例えば海外進出のように地域軸を広げるとか、従来取り組んでこなかった顧客層に取り組むとか、新しい商品群を発売するなど、地域軸・顧客軸・商品軸等の軸での展開がありえます。

 

(2)新規事業の分野や展開に関わる戦略

 

既存事業と合わせて新規事業も事業計画の柱となるような場合、どのような分野や地域、商品群に取り組むのか、その内容を打ち出します。例えば、医療関係に新しく取り組むとか、○○会社を子会社化して新規事業に取り組む等の例がこれに当たります。

 

(3)機能強化に関わる戦略

 

事業戦略と合わせて、開発や製造、購買、営業等の直接機能を強化する戦略が重要なケースに、これを打ち出します。例えば、海外に開発拠点を持つとか、生産拠点を海外から国内に移す等がその例です。

 

(4)経営基盤強化に関わる戦略

 

財務や人事・経営管理・情報システム等通常経営基盤と呼ばれる分野に関わる戦略が重要要素となってくる場合に、それを打ち出します。最近では、情報システム面でDX(デジタルトランスフォーメーション)が強く遡及されるようになっています。

 

(5)グループ組織編成に関わる方針

 

事業が企業グループ全体にまたがっているような場合で、かつグループとして組織編成を変えて取り組むことが必要な場合にこれを打ち出します。

 

例えば、グループ全体を持ち株会社で統括するように組織体制を変えるとか、グループの株式公開子企業を100%子会社にする等がこうしたグループ組織編成に関わる方針の例です。

 

 

ポイント
基本戦略は全体から重要なものを3~5本打ち出す

 

井口 嘉則
株式会社ユニバーサル・ワイ・ネット 代表取締役
オフィス井口 代表

 

 

↓コチラも読まれています 

ハーバード大学が運用で大成功!「オルタナティブ投資」は何が凄いのか

富裕層向け「J-ARC」新築RC造マンションが高い資産価値を維持する理由

 業績絶好調のジャルコのJ.LENDINGに富裕層が注目する理由 

コロナ禍で急拡大!トラックリース投資に経営者が注目する理由

  「給料」が高い企業300社ランキング…コロナ禍でも伸びた会社、沈んだ会社

※本連載は、井口嘉則氏の著書『事業計画書の作り方100の法則』(日本能率協会マネジメントセンター)より一部を抜粋・再編集したものです。

事業計画書の作り方100の法則

事業計画書の作り方100の法則

井口 嘉則

日本能率協会マネジメントセンター

経営環境が激変する最悪シナリオを乗り切る「事業計画書」の立て方・作り方とは? 「ビジョン・戦略立案フレームワーク」で何を/どの段階で行うかがわかる“これからの”実践教科書。 コロナ禍にあっても、事業計画の立…

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録
会員向けセミナーの一覧