3~5本の柱で基本戦略を設定する
基本戦略は、定量・定性キャップが埋められるような基本戦略を3〜5本柱で設定します。
基本戦略の要素となりうるものは以下の5つとなります。
(1)既存事業の事業展開に関わる戦略
新規事業だけの事業計画を立てる時は、新規事業の事業戦略だけでもいいですが、既存事業が関わる事業計画を立案する際は、既存事業の事業展開の方向性に関わる戦略を打ち出します。
既存事業の事業拡大の方向性は、例えば海外進出のように地域軸を広げるとか、従来取り組んでこなかった顧客層に取り組むとか、新しい商品群を発売するなど、地域軸・顧客軸・商品軸等の軸での展開がありえます。
(2)新規事業の分野や展開に関わる戦略
既存事業と合わせて新規事業も事業計画の柱となるような場合、どのような分野や地域、商品群に取り組むのか、その内容を打ち出します。例えば、医療関係に新しく取り組むとか、○○会社を子会社化して新規事業に取り組む等の例がこれに当たります。
(3)機能強化に関わる戦略
事業戦略と合わせて、開発や製造、購買、営業等の直接機能を強化する戦略が重要なケースに、これを打ち出します。例えば、海外に開発拠点を持つとか、生産拠点を海外から国内に移す等がその例です。
(4)経営基盤強化に関わる戦略
財務や人事・経営管理・情報システム等通常経営基盤と呼ばれる分野に関わる戦略が重要要素となってくる場合に、それを打ち出します。最近では、情報システム面でDX(デジタルトランスフォーメーション)が強く遡及されるようになっています。
(5)グループ組織編成に関わる方針
事業が企業グループ全体にまたがっているような場合で、かつグループとして組織編成を変えて取り組むことが必要な場合にこれを打ち出します。
例えば、グループ全体を持ち株会社で統括するように組織体制を変えるとか、グループの株式公開子企業を100%子会社にする等がこうしたグループ組織編成に関わる方針の例です。
基本戦略は全体から重要なものを3~5本打ち出す
井口 嘉則
株式会社ユニバーサル・ワイ・ネット 代表取締役
オフィス井口 代表
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