質問するのが苦手な、若手ビジネスパーソンは多いが…
対話において最も重要と言っても過言ではないもの、それは「質問力」です。
質問しなければ、考えていることがわかりません。そのため、質問力は一生磨き続けていきたいスキルです。
しかし、大切なスキルにもかかわらず、若いビジネスパーソンから「質問するのが苦手です」とか、「なかなか質問が浮かびません。どうしたらいいですか?」という声をよく聞きます。
質問力を磨き、自己理解を深め、ビジネスを成功に導く。他者に対する理解を深め、チームワークを築く。さらに平たく言えば、人と楽しく働く。これらを実現するために質問力は欠かせません。
では、どのように質問力を磨けばいいのでしょうか?
まずは「質問」とは何かを考えてみます。
質問とは、「わからないことを問う」ことです。別の表現をすれば、「知りたいという欲求を言葉にすること」と言えます。
時々、「自分に興味がない」という人がいます。また「他人に興味がない」という人もいます。
興味がないから質問力がないのか、質問力がないから興味が失せてしまったのかはわかりませんが、このように口にする人の多くは「質問する力」を持っていません。
基本的に人は、自分自身に興味関心が薄いと他者に対する興味関心も薄いものです。そのため、まずは自分自身に「なぜだろう?」と質問することが大切です。
その時に「なぜだろう?」を繰り返すと、自分が本当に思っていることにアクセスできるようになります。自分の本当の思いにアクセスするのが上手になってくると、モノゴトの本質を理解するのが上手になります。
質問力を磨くために、質問に対してよくある二つの「苦手意識」を知っておくと役立ちます。
質問が思いつかない理由は、「なぜ?」と考える習慣がないからです。
このなぜ? の源は「好奇心」です。
好奇心とは、わからないものに対して、その理由や意味を知りたいと考える根源的欲求であるとされています。根源的欲求ですから、基本的には誰にでも備わっているものだと考えられます。
しかし、その欲求に素直に行動できるかどうかは人によります。
たとえば、育ってきた環境が影響していることもあるでしょう。子どもが不思議に思ったことを、大人に「なんで?」と聞くことがありますね。
環境A:子どもは質問に対して、いつも納得できるように答えてもらいました。
環境B:子どもは質問に対して、いつも怒られました。
Aの環境で育った子どもは、「知る」ことに喜びを感じるイメージを抱くことが想像できます。Bの環境で育った子どもは、「知る」ことは嫌な気分になるイメージを抱くことが想像できます。そして、質問することをやめてしまうこともありえます。
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