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資産の入れ替えで減価償却メリットを得る
資産家の入れ替えは所有する物件を一旦売って、新しい物件に入れ替えることをいいますが、税金対策も理由になります。
節税を目的に法定耐用年数をオーバーした築古アパートを買って、減価償却費を大きく取って何年か経過後、減価償却が終わった際に「デッドクロス」が起きます。
「デッドクロス」とは、ローンの元金返済額が減価償却費を上回る状態のことです。
減価償却がなくなって経費化ができなくなり、帳簿上の利益が跳ね上がってしまいます。その利益に対して課される所得税額が増えるため、現金が残らなくなります。
減価償却期間内でローン返済を終えていればデッドクロスは起こりませんが、減価償却が数年で終わってしまう場合は難しいでしょう。
減価償却が切れた物件を持つなら、切れていない物件に資産を入れ替えるほうが良いでしょう。
例えば、3000万円で買って300万円の利益が出るA物件があります。A物件の減価償却が切れてしまうと、300万円がまるまる利益になってしまいます。
そこで減価償却ができる300万円の利益が出るB物件を買うことで、税負担が少なくなります。
この時の理想は、より築年数が新しい物件を買うことです。一般的に物件を複数所有している場合、順位を付けられるものです。
その中で古い物件、運営しにくい物件を売って、新しいものを買うことでより資産性が高くなったり、減価償却がとれたりと全体のバランスが良くなります。そのためには人間が健康診断をするのと同じように、定期的にチェックすることが大切です。