新宿、渋谷、池袋…旺盛な不動産需要
新宿、渋谷、池袋。その利便性から、地価も東京で随一です。3区のなかでも最も平均地価が高いのは渋谷区で、2021年公示価格では1平米あたり453万9915円。一方、駅前に限ると「新宿」駅東口が最も高く、1平米あたり3,650.0万円にもなります。
【新宿、渋谷、池袋(豊島)…3区の公示地価の推移】
◆新宿区:334万1,987円 /m²
2017年:278万6,756円(4.28%)
2018年:303万0,641円(5.24%)
2019年:326万3,795円(7.12%)
2020年:349万9,692円(7.64%)
2021年:334万1,987円(▲2.17%)
「新宿」駅西口(西新宿1-7-1):2,030.0万円(▲3.33%)
「新宿」駅東口(新宿3-24-1):3,650.0万円(▲3.69%)
◆渋谷区:453万9,915円 /m²
2017年:345万0,424(6.47%)
2018年:382万8,186円(7.07%)
2019年:423万4,271円(7.42%)
2020年:466万0,153円(7.66%)
2021年:453万9,915円(▲1.79%)
「渋谷」駅ハチ公口(渋谷区宇田川町23-3):2780.0万円(▲3.14%)
「渋谷」駅東口(渋谷区渋谷1-14-16):1,270万円(▲3.05%)
◆豊島区:153万0,382円 /m²
2017年:122万8,255円(4.69%)
2018年:132万5,800円(6.10%)
2019年:144万7,582円(8.16%)
2020年:156万7,055円(8.86%)
2021年:153万0,382円(▲1.46%)
「池袋」駅西口(西池袋1-10-15):457.0万円(▲3.79%)
「池袋」駅東口(東池袋1-1-3):1,410万円(▲2.76%)
※(かっこ)内数値、前年比増減率
利便性から、3つの街ではオフィス需要も旺盛。東京都心3区(「千代田区」「港区」「中央区」)に次ぐ存在だといえるでしょう。
渋谷では大規模なオフィスビルが次々と誕生する一方で、家賃の高騰も見られ、坪単価は3万円程度と都心3区の平均と同程度。中小のベンチャー企業は渋谷を離れる動きも見られます。
新宿では西新宿エリアは家賃も高めで空室もなかなか見つかりにくい傾向。一方、東口~新宿三丁目~新宿御苑エリアでは、中小規模のビルが多く、坪単価2万~2.5万円前後と、比較的リーズナブルな家賃で人気があります。
3つの街では特に家賃が安いのが池袋で、坪単価は2万円を下回る水準。実際にコストを抑えてスタートしたいと池袋で起業し、規模拡大に合わせて他の街へ移転というケースも。
「都心3区」に次ぐ存在だった「副都心3区」ですが、2008年、東京メトロ副都心線が全線開業したことで利便性が飛躍的に向上。埼玉から東京を経て神奈川までノンストップでアクセスできるようになりました。
またコロナ禍により、都心から郊外へと人の流れが変わったことで、その結節点となる新宿、渋谷、池袋の存在感がさらに高まるという声も聞かれます。
さらに高度成長期に計画され、街の発展を支えてきた施設や街区が都市更新のタイミングを迎え、大規模な再開発が進行、または計画されています。街の姿も大きく変えるとともに、街の価値のさらなる向上も期待されています。
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