(※写真はイメージです/PIXTA)

多様化が進む現代では、たとえ専門性の高いチームであっても、連携していかないと成果を出すのが難しくなっています。チームとして成果を出し、目標達成する可能性を高めるためのチームマネジメントを見ていきましょう。

4つの「自己向上行動」とは?

自己向上行動といっても、自己啓発、すなわち個人が個人のパフォーマンスを高めるための行動ではありません。あくまでもチームの目的・目標を達成するために各個人が自分の仕事をより良くしようとする主体的行動です。それには4つの項目があります。

 

【自己向上行動① 顧客貢献行動】

顧客に対して自分ができる最大限の貢献をしようとして行動していることが顧客貢献行動です。

 

常に顧客を意識して事務的な対応にならないようにしたり、ほどほどの応対で済ませたりしないことがポイントです。顧客の要望実現のためにあらゆる手を尽くす、顧客に積極的に価値提案をしていくことなどが顧客貢献行動だといえます。仕事をしている以上、顧客のために全力を尽くすのは当たり前に思うかもしれませんが、自信をもって「全力で尽くしている」と答えられる人ばかりではありません。全力を尽くさなくてもビジネスモデルが秀逸で成り立ってしまっている場合もあります。それでも顧客貢献行動が低くなれば、いずれ顧客の信頼を失ってしまうので最重要項目です。

 

【自己向上行動② 最善行動】

自分の仕事に全力で取り組み最善を尽くすことが、最善行動です。

 

仕事においては、手を抜かずに自分の仕事を高いレベルでやりきっているかがポイントです。

 

常に全力で仕事に取り組むのは、誰でも難しいものです。特に慣れてくるとよく考えずに仕事を進めたり、この程度で十分とセーブしてしまったりすることがあります。知らず知らずのうちに手を抜いてしまっていることがあります。しかし、最善を尽くさなければ期待する成果は上げられなくなります。成果を上げ続けるために重要な項目です。

 

【自己向上行動③ プロセス改善行動】

仕事の進め方をより良くするための取り組みが、プロセス改善行動です。

 

良い結果を出すには良いプロセスが必要です。たまたまうまくいくこともありますが、プロセスが明確でなければ再現性がなく同じ仕事を異なる人がすると失敗の可能性も高まります。同じ人がもう一度行っても失敗しかねません。プロセスを定義しようとする、常に進め方や段取り、効率性、ロス率、成功率、品質の向上などに問題意識をもつ必要があります。そして無駄な作業を省いたり、IT等を活用して省力化や自動化を図ったり、工程を変えてミス・ロスを減らしたり、トークスクリプトを見直してアポ率を上げたりすることがこれに当たります。

 

自己向上行動④ クリエイティブ行動】

自分の仕事に新たな視点やアイデアを入れようとすることがクリエイティブ行動です。決められたとおりにただ仕事をするのではなく、情報収集やアイデア交換によって仕事をレベルアップしていく行動です。そして、得た情報やアイデアを仕事に活かしていくのです。

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※本連載は、橋本竜也氏の著書『TEAM PERFORMANCE チームパフォーマンスの科学』(幻冬舎MC)より一部を抜粋・再編集したものです。

TEAM PERFORMANCE チームパフォーマンスの科学

TEAM PERFORMANCE チームパフォーマンスの科学

橋本 竜也

幻冬舎メディアコンサルティング

「科学的アプローチ」でチームパフォーマンスを客観的に評価する! 一人ひとりの社員は優秀なのに、チームパフォーマンスが上がらない…。そんな悩みを抱える管理職・リーダー層に向けた、待望の一冊。 マネジメントにお…

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