(※写真はイメージです/PIXTA)

チームパフォーマンスを高めるには、どうすればよいのでしょうか。チームパフォーマンスに関する研究を行う橋本竜也氏は、メンバーから主体的な行動を引き出す「心理要因」を数値化し、これらを高めるマネジメントを実践することが重要であると述べます。マネジメントの実践サイクルや、チームパフォーマンスを数値化する方法について具体的に見ていきましょう。

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チームマネジメントの実践サイクル

チームマネジメントを実践していくうえで最初に行うことは、チームの状態を確認することです。アンケート調査等で、チームの成果に影響を与える8つの主体的行動と、主体的行動の発揮に影響する9つの心理要因の状態を可視化します(詳細は後述)。メンバーの印象に基づいた定性的な評価を共有するところから始めてもいいかもしれません。まずはチームの状態がどうなのかについて共通認識をもつことです。

 

次にチームパフォーマンスにおける課題を把握します。心理要因が原因で主体的行動が結果ですから、各要因がどの程度できていてできていないかを数値化していれば現状を把握できます。スコアの低い心理要因をどうにかして改善することが課題だと分かるのです。数値化できていなくても、メンバー全員で話し合って、どの心理要因が課題かの共通認識をもってください。ツールを使おうが使うまいが共通認識をもち、他人事ではなく自分事ととらえることが大切です。

 

課題の共通認識ができたら、次は課題となっている心理要因を改善するためにどうしたらいいかをメンバー全員で考えます。くれぐれもリーダー一人で考えてはいけません。メンバー全員で考えて、その結論を改善案として採用してください。どうしても一つに決まらない場合は全部やってみてもいいですし、リーダーがどれか一つに絞っても構いません。

 

ここでリーダー、またはファシリテーターに任命された人は各心理要因のマネジメントのポイントを意識して対話を進めます。

 

次はそれを実践するのみです。うまく進まない場合も、もうお分かりと思いますが、リーダーが指示・命令して方向修正してはいけません。メンバーから改善案を引き出してください。根気よく引き出し型のマネジメントを続けることが自律型のチームを作る最大のポイントです。

 

実践を一定期間続けたら最初に戻ってチーム状態の確認をします。月1回といったスパンで定期的にするとより効果的だと思います。ちなみに私たちが推奨しているのは1ヵ月ないし2ヵ月に1回のアンケート調査による確認です。3ヵ月だと少し開き過ぎという実感です。

 

2回目以降は前回との比較をします。数値化しているのであれば8つの主体的行動のスコアが向上しているかどうかをまず見ます。このスコアが向上していれば、チームパフォーマンスも向上していると評価できます。続けて9つの心理要因のスコア、特に課題となっていた心理要因について詳しく見ていきます。数値化していない場合はメンバー全員で8つの主体的行動と9つの心理要因の定性評価をします。

 

この繰り返しがチームパフォーマンスの向上を目的としたチームマネジメントの実践サイクルになります。最初の頃は定性評価でもよいかもしれませんが、数値がないと本当に向上しているか疑心暗鬼になりがちなためそのうち行き詰まる可能性が高くなります。

 

[図表1]チームマネジメントの実践サイクル
次ページ初期段階では「問いかける」ことが重要

※本連載は、橋本竜也氏の著書『チームパフォーマンスの科学』(幻冬舎MC)より一部を抜粋・再編集したものです。

TEAM PERFORMANCE チームパフォーマンスの科学

TEAM PERFORMANCE チームパフォーマンスの科学

橋本 竜也

幻冬舎メディアコンサルティング

「科学的アプローチ」でチームパフォーマンスを客観的に評価する! 一人ひとりの社員は優秀なのに、チームパフォーマンスが上がらない…。そんな悩みを抱える管理職・リーダー層に向けた、待望の一冊。 マネジメントにお…

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