(※写真はイメージです/PIXTA)

不動産投資で成功するには、金融資産の状況に応じた物件選びが重要です。サラリーマンをしながら22歳で不動産投資を始め、現在、アパートを中心に多数の物件を保有し、毎月の手残りは1500万円、年間では2億円近くになるという筆者は、「不動産投資では物件購入の順番を間違えてはいけない」と語ります。資産規模を着実に拡大させていくためにはどうすればよいのでしょうか? 年収別に見ていきましょう。

「毎月10万円の収入があればいい人」向けの投資方法

ここから先はおまけです。これまで散々、大きな規模の話をしてきましたが、実際問題のところ「不動産投資にがっつり足を突っ込む気はなく、でもちょっとだけ収入が欲しい」と思っている方も正直いると思います。では、これを実現するにはいったいどのような手段でアプローチしていけばいいでしょうか。私の考えをご紹介します。

 

はっきりいって、この規模感であれば借入を起こす必要すらありません。現金を手元に700万円くらい用意し、200万円ほどの中古の戸建て(木造)を現金で3棟買います。あとはそれぞれ毎月4万円の賃料で貸し出せれば、4万円×3棟で毎月12万円です。火災保険料や固定資産税などを差し引いても、毎月10万円くらいは手元に残るでしょう。これで完成です。

 

もちろん都内23区などではこういった値段の物件は出てきませんが、地方であれば、根気強く探せばこの条件で十分見つかります。たったこれだけで、月額手残り10万円という目標は達成できるのです。

 

実際の管理運営にはノウハウが必要なので、この方法で誰にでもすぐ、簡単にできるというつもりはありません。ただ、貯金さえ頑張れば、あとはやる気次第ですぐ達成できるということがお分かりいただけたでしょうか。

 

「どうしてもアパートでやりたい」という場合には、3000万円で利回り9%程度の物件を、ローンの返済比率50%程度の条件で借入を起こして購入する、という方法もあります。

 

しかし、月額手取り10万円という程度であれば、借入というリスクを冒す必要は正直、ないと思います。物件を現金で買えれば、納税などの出費はありますが、最大の出費項目である借入金返済が発生しないので経済的破綻は相当起きにくいです。

 

不動産投資を紹介する記事でこういう言い方をするのも変かもしれませんが、極小規模の成功を目指す場合には、必要以上のレバレッジは不要です。

 

アパートはあくまで規模の勝負をかけやすい商品だというだけの話なので、必ずしも資産形成を成すための万能かつ安全な装置ではない、ということも頭の片隅に置いてください。

 

<まとめ>

1. 不動産投資を今から始めようという人なら、まず1000万円の自己資金をつくるのが絶対条件。

 

2. 年収700万~1000万円の人は総投資額1億円、アパート2棟、年間賃料収入800万〜900万円を目指す。1棟目はフルローンで融資期間30~35年が絶対条件。

 

3. 年収1000万~3000万円の人はまず1億円・木造・法定耐用年数切れを購入。家賃収入と税金還付、本業からの貯蓄で買い増しつつ、専業大家の下地をつくる。

 

4. 年収3000万円超の人は1棟目から大きな物件を狙って一気に所得税還付で預金残高を殖やし、現金で物件を買い続けられるレベルを目指す。

 

5. 月額手取り10万円なら、借入は不要。現金で1棟200万円ほどの中古戸建てを3棟買って貸せば十分。

 

 

穴澤 勇人

コスモバンク株式会社 代表取締役

 

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※本連載は、穴澤勇人氏の著書『融資上限は怖くない!税制と収益不動産をフル活用した資産形成』(幻冬舎MC)より一部を抜粋・再編集したものです。

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穴澤 勇人

幻冬舎メディアコンサルティング

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