人間関係も錦秋の紅葉と見立てて人間模様を愉しみましょう。良寛禅師の「裏を見せ 表を見せて 散るもみじ」は深い示唆を与えてくれます。
人はいいところばかりではいられません。ダメなところ、愚かなところ、小さいところ、すべて見せてもいいじゃないですか。自分の裏も表も見せあって生きるのは素敵な人間関係です。枯れた人間関係も味なものです。
特に40代以降のパートナーシップはずっと心地よい秋の風のごとくいられると幸せかもしれません。学生時代の親友たちともずっとこのまま「ほどよい秋の関係」でいく感じがします。
次なる出逢いのモトを育んでおく
▼浅く生きる人=人間関係からの喜びを知らない
疎遠になっている人とでも、決して縁が切れたわけではありません。回転寿司でお皿がレーンの向こう側をまわっているイメージです。待てば再会の日もくるでしょう。縁のヒモがほどけているだけで、また結び直せばいい場合があります。
もう逢えない人もいるでしょう。そんなときは愉しかった思い出をたどったり、大変だった共通体験をひもといてみるのもいいものです。
その人からなにを与えられたのでしょうか。きっと、いつもそのとき、そのときお互い精一杯のやりとりがあったはずです。
また冬の間にじっくりと次なる出逢いのモトを育んでおきましょう。人間関係にも休養することと培養することが大事です。
この人のおかげで、この人と出逢えた! そんな喜びは格別なものとなります。誰がこの出逢いの源流だったかをしみじみと振り返るひとときは金持ちならぬ、人持ちならではの醍醐味です。
「君と出逢えてよかった。ありがとう」
人生最高のフレーズですね。
一生を通じて人間関係から祝福される人になりたいものです。
松尾 一也
株式会社ルネッサンス・アイズ