住宅ローン返済が困難に…金融機関で「650万円免除してもらえた」衝撃の理由【滞納問題のプロが解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

住宅金融支援機構が公表しているデータによると、現在日本では、25人に1人が住宅ローンの返済に問題を抱えていると分かっています。滞納が続くと、強制執行される前に家を売却し、売った金額でローンを返済していく「任意売却」手段をとるのが一般的なのですが…。クラッチ不動産株式会社代表取締役の井上悠一氏が、「任意売却後に知っておきたいこと」を解説していきます。

 

【関連記事】借金の返済まで免除に…“自己破産”が認められる「3つの条件」

任意売却後、「800万円」残った住宅ローン残金が…

自宅を担保に金融機関から融資された住宅ローンは、自宅が任意売却されると、担保を失います。つまり、任意売却後に残る住宅ローンの残金は担保をもたない無担保債権に変わります。

 

※ 任意売却…ローンが残っている状態で自宅を売却し、売却した金額で住宅ローンの残金を返済する方法。

 

担保がないということは、返済が滞っても、差押えすべき財産がないので、強制的な手段ではお金を回収することができないことを意味します。担保のない債権は、お金を貸している側からすれば、借りている人の自発的な返済意思に頼らざるを得ない、なんとも心もとない債権なのです。

 

特に、住宅ローンの返済が滞り、任意売却を行った経緯を考えると、任意売却後の残金については、返済が見込めない“不良債権”となるので、ほとんどの金融機関は、債権回収を専門とするサービサー(債権回収会社)に、この住宅ローンの残金の債権をかなり安い価格で売却することになります。

 

なかにはバルクセールといって、回収見込みの低い不良債権を大量に集めて一括でサービサーへ売却する金融機関もあります。バルクセールで売却された場合は、大幅に返済額が免除されることがあります。

 

実際、私が担当した案件で、任意売却後、800万円の住宅ローンの残金が残ったのですが、債権を譲り受け得た債権回収会社に返済についての交渉を行ったところ150万円を一括で支払うことを条件に、残り650万円を免除してもらえたことがありました。

 

バルクセールで購入していなくても、任意売却後の住宅ローンの残金については、全般的に柔軟に対応してもらえるという印象があります。

 

残金全額を一括で返済せよ、といったところで、支払えないことは分かっていますし、分割で返済するにしても、到底返済できないような額を要求したところで、支払ってくれなければ1円も回収できずに損をするのは債権者自身だということを債権者も分かっているのでしょう。

クラッチ不動産株式会社 代表取締役
一般社団法人住宅ローン滞納問題相談室 代表理事 

兵庫県立姫路西高校卒業、立命館大学卒業。
弁護士を志し、立命館大学法科大学院へ進学するも、断念し、東証一部上場企業にて内部監査業務に従事。
自身のマンション購入をきっかけに不動産業界に入る決意をし、住友不動産販売へ転職。
法科大学院時代の友人弁護士から弁護士業務専門の不動産会社があることを知り、司法試験の経験が活かせると考え、中央プランナーへ転職。
任意売却専門の仲介会社である、クラッチ不動産株式会社を設立し、住宅ローンで悩める方のリスタートを支援。
一般社団法人住宅ローン滞納問題相談室を設立し、住宅ローンでお困りの多くの方々の幅広い相談に乗る。

著者紹介

連載あなたを住宅ローン危機から救う方法

※本連載は、井上悠一氏の著書『あなたを住宅ローン危機から救う方法』(幻冬舎MC)より一部を抜粋・再編集したものです。

あなたを住宅ローン危機から救う方法

あなたを住宅ローン危機から救う方法

井上 悠一

幻冬舎メディアコンサルティング

住宅ローンの月々の返済が滞ると、金融機関から住宅ローンの一括返済を求められます。 しかし、そもそも月々の返済ができなくなっているわけですから一括返済などできるはずがありません。 そうなると裁判所の決定により自宅…

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

登録していただいた方の中から
毎日抽選で1名様に人気書籍をプレゼント!
会員向けセミナーの一覧