借金の返済まで免除に…“自己破産”が認められる「3つの条件」 (※写真はイメージです/PIXTA)

住宅金融支援機構が公表しているデータによると、コロナ禍の現在、25人に1人が住宅ローンの返済に問題を抱えていると分かっています。他人事ではない住宅ローン危機。もし自己破産となったら、どのような過程を辿るのでしょうか? クラッチ不動産株式会社代表取締役の井上悠一氏が解説していきます。

 

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「破産手続」と、借金の返済が免除される「免責手続」

住宅ローンが支払えなくても、ほかに大きな借金がなければ、任意売却(※)で解決の糸口をつかむことができますが、住宅ローン以外にも多額の借金があり、任意整理や個人再生などの方法では到底解決できない場合は、自己破産を検討する必要があります。

 

※ 任意売却…ローンが残っている状態で自宅を売却し、売却した金額で住宅ローンの残金を返済する方法。

 

自己破産には、「破産手続」と「免責手続」の2つの手続きがあります。

 

破産手続とは、自己破産を申し立てた人(破産者)の財産を処分し、処分によって得られたお金を債権者へ配当する手続きのことです。自己破産は、破産者の財産を処分する代わりに、借金を免除する手続きとなるため、免責を受けるためには先行して財産を処分する必要があります。

 

破産手続は、財産を処分し、各債権者へ配当するだけの手続きにとどまるので、借金の返済を免除する効果まではありません。借金については、破産手続とは別の手続きによって、返済を免除してもらう必要があるのです。

 

これが「免責手続」です。免責手続では、借金の返済を免除してもよいかが審理され、裁判所が免除してもよいと判断すると免責決定が下ります。

 

これで晴れて借金から解放されることになります。

 

破産手続と免責手続は別の手続きですが、破産手続の申立てを行えば、免責手続の申立て(免責許可の申立て)もしたと扱われるので、自己破産といえば破産手続と免責手続という2つの手続きを含めて考えるのが一般的です。

 

自己破産の申立てを行うと、まずは破産手続を開始するかどうかを裁判所が判断します。破産手続を開始するには、申立人が「支払不能の状態にあること」が条件とされています。

クラッチ不動産株式会社 代表取締役
一般社団法人住宅ローン滞納問題相談室 代表理事 

兵庫県立姫路西高校卒業、立命館大学卒業。
弁護士を志し、立命館大学法科大学院へ進学するも、断念し、東証一部上場企業にて内部監査業務に従事。
自身のマンション購入をきっかけに不動産業界に入る決意をし、住友不動産販売へ転職。
法科大学院時代の友人弁護士から弁護士業務専門の不動産会社があることを知り、司法試験の経験が活かせると考え、中央プランナーへ転職。
任意売却専門の仲介会社である、クラッチ不動産株式会社を設立し、住宅ローンで悩める方のリスタートを支援。
一般社団法人住宅ローン滞納問題相談室を設立し、住宅ローンでお困りの多くの方々の幅広い相談に乗る。

著者紹介

連載あなたを住宅ローン危機から救う方法

※本連載は、井上悠一氏の著書『あなたを住宅ローン危機から救う方法』(幻冬舎MC)より一部を抜粋・再編集したものです。

あなたを住宅ローン危機から救う方法

あなたを住宅ローン危機から救う方法

井上 悠一

幻冬舎メディアコンサルティング

住宅ローンの月々の返済が滞ると、金融機関から住宅ローンの一括返済を求められます。 しかし、そもそも月々の返済ができなくなっているわけですから一括返済などできるはずがありません。 そうなると裁判所の決定により自宅…

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