50代夫婦、ローン5ヵ月滞納で「自己破産」…意外な“その後”【滞納問題のプロが解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

住宅金融支援機構が公表しているデータによると、現在日本では、25人に1人が住宅ローンの返済に問題を抱えていると分かっています。滞納が続けば、強制執行される前に家を売却し、売った金額でローンを返済していく「任意売却」手段をとるのが一般的です。その後も生活困窮が続けば自己破産を検討する必要があります。クラッチ不動産株式会社代表取締役の井上悠一氏が事例とともに解説していきます。

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任意売却後の「自己破産」という手段

日本人の方は、非常に「破産」という言葉に敏感です。それだけは避けたいと思う方が多いです。しかし、任意売却(※)で残債務がどれだけ残っても、ほかの債務がどれだけあっても「免責」決定を受ければ債務はすべてなくなります。メリットが非常に大きい制度です。

 

※ 任意売却…ローンが残っている状態で自宅を売却し、売却した金額で住宅ローンの残金を返済する方法。住宅ローンの滞納が続き、支払えなくなった際によく取られる方法。

 

また、おおよそ7~10年経過すれば、再度住宅ローンやほかのローンも組むこともできます。リスタートするためには最適な法的処理です。

 

国家が認めてくれたこの制度を使わない手はない、と私は思います。私の相談者の方には、自己破産を強くお勧めしております。

 

自己破産をしたからといって、「選挙権がなくなる」「仕事をクビになる」「年金が受給できなくなる」など人権が失われるようなことはありません。ただし、自己破産には借金を帳消しにするという強力な効果があることから、借金の返済を免除してもらう「免責」を受けるには厳格な手続きが用意されています。

自己破産解決事例

自己破産を選択して債務をなくし再スタートを切ったGさんご夫妻

 

Gさんご夫妻〈大阪市都島区在住/職業:会社員(ご主人)、パート(奥さま)/年齢: 50代〉

 

○不動産…………………中古戸建

○住宅ローンの残額……3300万円超

○他債務………数百万円

○実勢価格……2000万円程度

 

夫婦は両名で不動産を共有し、夫婦連帯債務で住宅ローンを組まれていました。新築で 購入後17年経ち、住宅ローンはまだ3300万円程度残っていました。

 

タクシーの運転手をしていたご主人が体調を崩して内勤に変更となり、歩合給がなくなったため大幅に収入減となりました。消費者金融などから借り入れることで、なんとかやりくりしていたものの、住宅ローンが支払えなくなり、ご相談に来られた際にはすでに4ヵ月住宅ローンを滞納されている状況でした。

クラッチ不動産株式会社 代表取締役
一般社団法人住宅ローン滞納問題相談室 代表理事 

兵庫県立姫路西高校卒業、立命館大学卒業。
弁護士を志し、立命館大学法科大学院へ進学するも、断念し、東証一部上場企業にて内部監査業務に従事。
自身のマンション購入をきっかけに不動産業界に入る決意をし、住友不動産販売へ転職。
法科大学院時代の友人弁護士から弁護士業務専門の不動産会社があることを知り、司法試験の経験が活かせると考え、中央プランナーへ転職。
任意売却専門の仲介会社である、クラッチ不動産株式会社を設立し、住宅ローンで悩める方のリスタートを支援。
一般社団法人住宅ローン滞納問題相談室を設立し、住宅ローンでお困りの多くの方々の幅広い相談に乗る。

著者紹介

連載あなたを住宅ローン危機から救う方法

※本連載は、井上悠一氏の著書『あなたを住宅ローン危機から救う方法』(幻冬舎MC)より一部を抜粋・再編集したものです。

あなたを住宅ローン危機から救う方法

あなたを住宅ローン危機から救う方法

井上 悠一

幻冬舎メディアコンサルティング

住宅ローンの月々の返済が滞ると、金融機関から住宅ローンの一括返済を求められます。 しかし、そもそも月々の返済ができなくなっているわけですから一括返済などできるはずがありません。 そうなると裁判所の決定により自宅…

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