「前払い退職金」という選択…中小企業なら「企業型確定拠出年金」で実現できるワケ (※写真はイメージです/PIXTA)

導入する企業が増えている企業型確定拠出年金ですが、あまり詳しく知らない…という方も多いのではないでしょうか。掛金の拠出のされ方や、その成り立ちについて、企業年金コンサルタントの細川知宏氏が詳しく解説します。

 

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「起業型確定拠出年金」拠出タイプはどう生まれたか

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【企業型確定拠出年金の「拠出設計」4つのタイプ】

 

①標準タイプ


従業員に支払っている給与とは「別枠」で確定拠出年金の掛金を設定する方式。現行の給与制度はそのまま維持して、そこに企業型確定拠出年金を「上乗せ」するイメージ。

 

②選択制


従業員給与の一部を「生涯設計手当」等の手当金に変更し、そのうちの任意の金額を確定拠出年金の掛金として拠出するか、それとも「前払い退職金」として、給与とともに受け取るかを、従業員が個々に選択できる方式。

 

③混合タイプ


標準タイプと選択制とを組み合わせて確定拠出年金の掛金を設定する方式。掛金の一部は、給与とは別枠で企業が負担し、そのうえで、給与の一部を手当に移行し、その手当のうちいくらを確定拠出年金の掛金とするのかについては、加入者である従業員等が決定する。

 

④マッチング拠出


企業が負担する事業主掛金に加え、従業員が給与から任意の掛金を拠出する方式。

 

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企業型確定拠出年金を実際に運営・管理するのは「運営管理機関」と呼ばれる金融機関です。そして、運営管理機関によっては、4タイプのうち、「選択制」を必ずしも扱っていません。というより、実際には選択制を扱っている運営管理機関のほうが少数派なのです。

 

それには、次のような事情があります。

 

そもそも、企業型確定拠出年金は、ここでいう「標準タイプ」の拠出設計で考えられていました。そこにあとからマッチング拠出という方法が加えられます。いずれにしても、会社が事業主掛金を負担して拠出をすることが基本形として考えられていたのです。

 

これは、企業型確定拠出年金が、かつての厚生年金基金や確定給付型企業年金(DB)に置き換えるためのものとして生まれたという経緯も関係しています。

 

会社がそれまで支払っていた厚生年金基金などの掛金を、企業型確定拠出年金への拠出に置き換えることが考えられていたということです。

 

それなら、会社としては、企業型確定拠出年金の標準型を導入したとしても、もともと支払っていた金額の支払い先を変えるだけであり、追加の費用負担は生じません。

さんびゃくしゃ 代表 企業年金コンサルタント

1964年生まれ、大阪府出身。2010年大和証券株式会社を退職。
その後独立し、2011年に資産運用を中立的立場でアドバイスするIFA法人を設立。顧客の信頼を得て、初年度を除いて10期連続黒字化を達成。
中小企業を元気にする企業型確定拠出年金を全国に普及するため、2021年には社会保険労務士、税理士と連携して「さんびゃくしゃ」を設立。
ホームページなどを通じて企業型確定拠出年金の導入をサポートしている。

著者紹介

連載社員を幸せにしながら社長の資産を増やす方法

※本連載は、細川知宏氏の著書『社員を幸せにしながら社長の資産を増やす方法』(幻冬舎MC)より一部を抜粋・再編集したものです。

社員を幸せにしながら社長の資産を増やす方法

社員を幸せにしながら社長の資産を増やす方法

細川 知宏

幻冬舎メディアコンサルティング

社員の退職金・年金を「見える化」し、社長の老後資金も増やせる⁉ 中小企業だからこそ活用できる「企業型確定拠出年金」を徹底解説。 本書では、大手証券会社勤務を経てIFA(金融商品仲介業者)となり、数々の「企業型確定…

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